慈恵病院で10、11例目の「内密出産」 2人とも産後に翻意

　熊本市の慈恵病院は22日、5月に成人女性2人が、病院の担当者だけに身元を明かして出産する「内密出産」をしたと発表した。2人とも産後に翻意し、行政機関などに身元を明かしたという。

　出産例は2021年12月の1例目から約1年半で計10、11例目となった。蓮田健院長（57）は「最初は手探りで始めたが、だんだん形ができている実感がある」と話した。

　今回は電話やメールで病院に相談が寄せられ、新幹線で来院。母子ともに健康で、赤ちゃんは県外の乳児院や特別養子縁組をする家族に預けられたという。【中村園子】