関東甲信の梅雨入りが発表された8日の午前中は東京を含む広い範囲で晴れ間が見えた。晴れているのに、なぜ梅雨入りなのか。

 気象庁によると、「梅雨入りしたとみられる」と発表するのは原則午前11時で、数日~1週間先の天気予報で雨や曇りの日が続くかなどから判断している。

 梅雨がない北海道を除く全国12地方が対象で、今年まだ梅雨入りの発表がないのは、北陸、東北北部、東北南部の3地方だ。

 8日は、日本の南側にある前線に暖かく湿った空気が流れ込む影響で前線が活発化し、関東甲信も夕方から夜にかけて雨に変わる予報だ。9日以降の数日間も雨や曇りとなる見通し。

 そもそも梅雨入りや梅雨明けの判断は難しいという。気象庁は「梅雨入り(梅雨明け)したとみられる」と発表したうえで、実際の天候状況がどうだったかを振り返り、毎年9月に梅雨入りと梅雨明けの確定値を発表している。過去には「梅雨入りしたとみられる」との発表と確定値が28日もずれたこともある。

 ともあれ梅雨時には大雨への警戒はかかせない。気象庁の担当者は「梅雨入りの発表で大雨となる日が多くなることへの心構えを持ってほしい」と呼びかけている。【島袋太輔】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 広範囲で晴れなのに、なぜ梅雨入り? 気象庁「判断は難しい」