南米ブラジルのルラ大統領は26日、2025年11月に予定される国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)の開催地として、国連が北部パラ州の州都ベレンを選んだと明らかにした。ツイッター上で発表した。ブラジルでCOPが開かれるのは初めて。

 ベレンは熱帯雨林アマゾンの河口近くに位置する人口約150万人の都市。ルラ氏は投稿した動画で、これまで参加したCOPでは「皆がアマゾンのことを話していた」と振り返り、実態を知る上では流域の都市で開くことが「とても重要だ」と強調した。ルラ氏は大統領選勝利後の昨年11月にエジプトで開かれたCOP27に参加し、COP30の誘致に意欲を示していた。

 南米9カ国にまたがるアマゾンの熱帯雨林は世界最大の広さ。二酸化炭素を吸収し、温暖化の抑制に欠かせないことから「地球の肺」と呼ばれる。ブラジルでは、環境保護に消極的だったボルソナロ前大統領の時代にアマゾンの破壊が進んだ。ルラ氏は自国開催を通じて、環境保護を重視する姿勢を世界にアピールする考えだ。【サンパウロ中村聡也】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ブラジル、2025年のCOP30開催地に ルラ大統領発表