動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴ(東京)が、動画にコメントを流す機能の特許を無断で使われたと訴えた訴訟の控訴審で、知財高裁(大鷹一郎裁判長)は26日、「FC2動画」を提供するFC2社(米国)による特許侵害を認め、ドワンゴ側の勝訴とする判決を言い渡した。

 両社はいずれも動画にコメントが流れる同種サービスを提供しているが、ドワンゴはサーバーを日本に、FC2社は米国に置いている。特許は国内にしか効力が及ばないため、海外にサーバーを置く会社に対して、ドワンゴの特許が有効と言えるかが争点だった。

 ドワンゴ側は訴訟で、FC2動画の利用者は多数が日本在住で、サーバーを国外に置くだけで特許侵害を免れるのは「極めて不合理だ」と主張。FC2側は、サーバーを海外に置いているのはコストダウンになるからで「特許逃れのためではない」と反論していた。

 ドワンゴは2006年にニコニコ動画のサービスを開始し、会員数は22年度末時点で約9500万人に上る。1審・東京地裁判決は22年3月、ドワンゴ側の請求を棄却していた。【巽賢司】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ドワンゴがFC2に勝訴 「ニコ動」巡る特許侵害認める 知財高裁