中国外務省の汪文斌副報道局長は12日の定例会見で、中国政府の特別代表が15日からウクライナやロシアなど5カ国を訪問すると発表した。「ウクライナ危機の政治的解決のため各方面と意思疎通を図る」としている。

 中国外務省によると、派遣される特別代表は元ロシア大使の李輝氏。李氏はウクライナやロシアのほかにポーランド、フランス、ドイツも訪問し、和平実現に向けた道筋を模索するとみられる。

 特別代表の派遣について、汪氏は「中国が和平交渉に尽力していることの表れであり、中国が平和の側に立っていることを示している」と強調し、中国によるロシアへの武器供与を警戒する米欧をけん制した。

 中国の特別代表の派遣を巡っては、4月下旬に習近平国家主席がウクライナのゼレンスキー大統領と初めて電話協議した際に、習氏がウクライナに特別代表を派遣し、和平実現に向けて関係国と協議にあたらせる方針を示していた。【北京・岡崎英遠】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 中国、ウクライナなど5カ国に特別代表派遣へ 「各方面と意思疎通」