旧ソ連の対独戦勝78年を祝う軍事パレードが9日、モスクワの「赤の広場」であり、ロシアのプーチン大統領らが参加した。新兵器として2種類の装甲車が披露されたが、恒例の戦車部隊によるパレードや戦闘機など航空部隊の参加はなかった。大型核ミサイルの「ヤルス」は通常通りパレードの最後に登場した。

 この日の式典に参加した戦車は第二次世界大戦に投入された旧式のT34型戦車のみ。現役の戦車の参加がないのは極めて異例だ。

 ネット上でも「No tanks(戦車なし)!」など、驚きの声が広がった。

 2022年2月以降のウクライナ侵攻で、ロシア軍は多数の戦車を破壊されており、兵器不足が指摘されている。

 プーチン大統領は演説で「祖国に対する我々の愛ほど世界で強いものはない」と述べた。ウクライナで展開している「特別軍事作戦」にも触れ、前線の兵士たちに「あなたたちの戦いほど、今大切な事はない。我が国と我が人民の将来は、あなたたちにかかっている」と呼びかけた。【杉尾直哉】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 モスクワに現役戦車の姿なく 異例の軍事パレード、ネットで驚きの声