正規軍と準軍事組織の戦闘が続くスーダンの紛争で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1日、安全を求めてスーダン国外に逃れる避難民が今後、80万人を超える恐れがあると明らかにした。ロイター通信によると、既にエジプトやチャドなど周辺国に7万3000人が逃れているといい、長期化すれば増加は避けられない。

 紛争は4月15日に政府系の準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が反乱を起こし、正規軍と衝突して起きた。首都ハルツームなどで現在も激しい戦闘が続いている。双方は米国などの仲介で度々「一時停戦」に合意したが、ほとんど守られておらず、収束のめどは立っていない。

 日本など各国政府は自国民保護のために航空機や船を派遣した。一方、現地では水や食料、医療品が不足し、一般市民の生活は困窮を極めている。【ヨハネスブルク平野光芳】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 スーダン避難民80万人超の恐れ 国連が懸念、紛争収束めど立たず