ロシア駐在の米国人記者がスパイ容疑で拘束された問題を巡り、ラブロフ露外相は2日に実施した米露外相の電話協議で、米国の政府やメディアが政治問題に仕立て上げているとして、「許容しがたい」と抗議した。ロシア外務省が発表文で明らかにした。

 ラブロフ氏は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの記者が「ジャーナリストの職を装い、国家機密に関わる情報の入手を試みた際に拘束された」と指摘。ブリンケン米国務長官に対し「ロシアの国内法と国際的義務に準拠したロシア当局の決定を尊重すべきだ」とも訴えたという。

 電話協議ではロシアで拘束されている他の米国民の処遇も話し合われたが、ラブロフ氏はロシアの裁判所の判断を尊重するとの見解を伝えたとしている。

 ロシア外務省は米国の要請を受け、今回の電話協議を実施したと説明している。【モスクワ大前仁】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ロシア外相、米記者拘束で抗議「米側が政治問題化」 外相協議で