防衛装備庁の土本英樹長官は9日の衆院安全保障委員会で、ロシア軍が自衛隊の高機動車に似た車両を使っている画像や映像がインターネット上で流れていることに関して「外観上の類似性は認められたものの、画像だけでは同一か判断できなかった」と述べた。国民民主党の斎藤アレックス氏への答弁。

 ネットで流れている映像には、トヨタ自動車が陸上自衛隊向けに生産し、1990年代に「メガクルーザー」の名称で一般販売もされたスポーツタイプ多目的車(SUV)と酷似した車両が整備工場に置かれている様子が映っており、「ウクライナ侵攻で損傷を受け、ロシア軍のガレージで整備されている車両」との説明が加えられていた。

 斎藤氏は「第三国にスクラップとして売ったものがロシアの手に渡り、修理・使用されているのではないか」と指摘。土本氏は、政府が自衛隊専用車の転売防止に取り組んでいると説明し、「専用車の売り払いが適切に実施されるよう努めていく」との考えを示した。【青木純】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 トヨタ車?露軍使用映像拡散 装備庁長官「自衛隊車両か判断できず」