全国で相次ぐ強盗事件で指示役だった「ルフィ」と名乗る人物の可能性があり、現在はフィリピンの入管施設に拘束されている日本人男性4人のうち、今村磨人容疑者(38)が昨年12月、現地の弁護士に「施設から何としても出たい。金ならいくらでも出す」と相談していたことが関係者への取材で判明した。施設からの逃亡を計画していたとみられる。

 関係者によると、弁護士らが今村容疑者と面会したのは昨年12月30日のこと。今村容疑者は入管施設を訪れた弁護士に対し、「交際相手が日本にいるが、彼女の親はフィリピンにいる。日本には帰るつもりはない。彼女と結婚するために施設を出たい」と相談。弁護士から「とてもお金がかかる」と指摘されると、「いくらでも出す」と答えたという。

 弁護士は年明けにも書類収集などの準備を進めると伝え、面会は終わった。時間は10分程度だったという。

 今村容疑者ら4人が指示役だったとされる犯罪グループは昨年秋ごろから日本各地で強盗事件を起こしていたとされる。施設からの「脱出計画」がどこまで具体的に進んだのかは分かっていないが、捜査の動きなどを警戒し、脱出を図った疑いもある。

 入管施設内ではスマートフォンなどが自由に使え、通信環境も整っていた。この施設に収容されていた男性は「金さえあれば、何でも入手できた」と証言している。【マニラ石山絵歩】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 「施設出たい。金ならいくらでも」強盗指示のルフィ?逃亡計画か