【ソウル時事】ソウルの繁華街、梨泰院で156人が死亡した雑踏事故で、韓国メディアは6日、当時の地元竜山警察署長が現場に車で向かったところ交通渋滞にはまり、徒歩で約10分の距離を移動するのに1時間以上かかったと報じた。このため現場到着が大幅に遅れたという。  事故があったのは10月29日午後10時15分ごろ。韓国メディアによると、当日にあった集会警備の指揮を終え、署周辺の飲食店で夕食を取った署長は現場からの報告を受けて午後9時47分ごろ、梨泰院に向け公用車で出発した。10分後に地下鉄梨泰院駅の隣の緑莎坪駅付近で交通渋滞のため進めなくなった。この時、現場まで徒歩で約10分の距離だったが車で迂回(うかい)路を通った後、同11時前後に車を降り、現場付近の派出所に着いたのは事故発生から約50分たった同11時5分ごろだったという。  警察の特別監察チームは当時の署長の行動を本人や目撃者の聴取、防犯カメラ映像の分析などで確認した。署長が現場に着くまでの間にどのような指示を出したのかを調べている。 【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 徒歩10分の距離、車で1時間=警察署長、現場到着遅れる―ソウル雑踏事故