国連環境計画(UNEP)のアンダーセン事務局長は1日、広島市を訪れた。平和記念資料館を視察した後、原爆死没者慰霊碑に献花。「核戦争に勝者はいないことは明らかだ」と記者団に述べるとともに、放射能による環境への影響などを学ぶ重要性を訴えた。UNEP事務局長の広島市訪問は初めて。 アンダーセン氏は平和記念公園内の国際会議場で広島市の松井一実市長と懇談し、同市の地球温暖化対策に関する取り組みなどについて意見交換。被爆者や広島県内の高校・大学生との対話も行った。 対話を終えた被爆者の中村富洋さん(89)は記者団の取材に応じ、世界のリーダーが被爆地・広島を訪れ、核兵器の非人道性を理解することが重要だと指摘した。 【時事通信社】 〔写真説明〕懇談するアンダーセン国連環境計画(UNEP)事務局長(左)と松井一実広島市長=1日午前、広島市