【ベルリン時事】ウクライナの原子力企業エネルゴアトムは11日、同日未明(日本時間午前)から、ロシアが占拠する南東部ザポロジエ原発で6基の原子炉のうち唯一稼働していた6号機を送電網から切り離し、停止させたと発表した。最も安全な状態である冷温停止状態にする準備を始めたという。  ザポロジエ原発では砲撃により外部電源が喪失していたため、原子炉冷却など原発の安全維持のための電力を6号機が供給していた。しかし、一部送電線が復旧して外部からの電力供給が可能になり、冷温停止にすることを決めたという。  ただ、送電線が再度損傷するリスクは「依然高い」と指摘。その場合は原子炉が完全に停止しているため、内部の電力は非常用ディーゼル電源に頼ることになると説明した。  ディーゼル電源が動かせる期間は、技術面や燃料の問題から「限定的」と強調している。 【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナ南東部のザポロジエ原発=1日、エネルホダル(EPA時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 ザポロジエ原発、全原子炉停止=外部電源で冷却可能に―ウクライナ