日本感染症学会は28日までに、インフルエンザが今秋から冬にかけて流行する恐れがあるとして、ワクチン接種を推奨する提言を公表した。日本では過去2シーズン流行せず、集団免役が低下したとされる。新型コロナウイルスとの同時流行も懸念されており、同学会は警戒を強めている。  学会は、日本を含む北半球での冬季の流行を予測する際に参考となる南半球の状況を分析した。オーストラリアでは4月後半から患者数が増え例年を超えるレベルになっていると指摘。海外からの入国緩和で人的交流が増えれば「今秋から冬には、同様の流行が起こる可能性がある」とした。   日本では、新型コロナの感染拡大が始まった2020年2月以降、インフルエンザの大きな流行はない。その結果、集団免役が低下し、感染が一度広がると小児を中心に大流行する恐れがあるとした。今秋から冬にかけては、死亡者や入院者が増加するとされる「A香港型」の流行が懸念されるという。  学会は、特に65歳以上の高齢者や5歳以下の子ども、心臓などに持病がある人らに接種を勧めた。その上で「手洗いやマスク着用などを普段から心掛けることが重要だ」と呼び掛けた。(了)【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 「インフル、秋冬に流行」=免疫低下か、ワクチン推奨―学会提言