来日しているサウジアラビアのファイサル外相は19日、東京都内で開かれたイベントで、ウクライナに侵攻したロシアとの関係について「原油市場の安定化で重要なパートナーだ」と述べ、関係を維持する方針を明らかにした。 石油輸出国機構(OPEC)非加盟のロシアは、サウジが加盟するOPECに非加盟産油国を加えた「OPECプラス」の枠組みに参加している。ファイサル氏は、ウクライナ侵攻に反対の立場を示す一方、「OPECプラスが一体となって協力しなければ、国際市場で適切な原油供給を確保できない」と語った。 20カ国・地域(G20)の枠組みからロシアを排除すべきだとの意見に関しても、「G20は経済協力のためであり、政治的な集団ではない」と述べ、否定的な姿勢を見せた。 【時事通信社】 〔写真説明〕イベントに参加したサウジアラビアのファイサル外相=19日、東京都千代田区丸の内の日本外国特派員協会