１７歳少年に懲役１０～１５年求刑＝商業施設で女性刺殺―福岡地裁

　福岡市中央区の商業施設で２０２０年８月、客の女性＝当時（２１）＝を刺殺したとして殺人罪などに問われた少年（１７）の裁判員裁判の公判が１５日、福岡地裁（武林仁美裁判長）であった。検察側は「残虐性の高い犯行で、刑事処分を科すのが相当だ」として懲役１０～１５年の不定期刑を求刑。弁護側は少年院送致を求めて結審した。判決は２５日の予定。 　検察側は論告で「事件から２年がたっても罪と向き合っておらず、保護処分による更生の見込みは乏しい」と指摘した。 　弁護側は最終弁論で「家庭内の虐待によるトラウマが問題行動に影響している」と主張。医療（第３種）少年院で治療を受けさせ、再犯を防ぐべきだと訴えた。 　起訴状によると、少年は２０年８月２８日夜、施設内の店舗で包丁を盗み、女子トイレで女性を刺殺したとされる。　（了）【時事通信社】