太平洋諸国の地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」が7月に開く首脳会議の日程に割り込む形で、中国がこれらの諸国に対し、オンライン形式の外相会合を提案していることが27日、明らかになった。オーストラリア公共放送ABCが報じた。 それによると、中国はPIFに加盟する18カ国・地域のうち、外交関係を持つ島国10カ国の外相を招待した。7月14日の開催が計画されているが、フィジーで3年ぶりに対面式で開かれるPIF首脳会議の最終日に当たることから、少なくとも2カ国は開催時期が適切ではないとして反対しているという。 これについて、ある専門家はABCに対し、「中国がその一員でない既存の地域機構を意図的に分断する試みのようだ」と分析した。 【時事通信社】 〔写真説明〕訪問先のバヌアツでモーゼス大統領(右から2人目)と肘タッチする中国の王毅外相(左から2人目)=6月1日、首都ポートビラ(オーストラリア公共放送ABC提供の動画より)(ロイター時事)