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明大法学部を卒業後、1972年に検事任官。東京地検特捜部長や富山地検検事正、最高検公安部長などを歴任した。
特捜部に通算12年在籍し、副部長時代には故金丸信元自民党副総裁の巨額脱税事件で、金丸氏本人の取り調べを担当。割引金融債の無申告を突き止め、金丸氏に「ワリシンをお持ちですね」と切り出し、自供を引き出した。ゼネコン汚職事件も指揮した。
特捜部長としては、四大証券や大手銀行による総会屋への利益供与事件、旧大蔵省接待汚職事件などを指揮。金融ビッグバンを控える中、旧態依然とした金融・証券界に捜査のメスを入れた指揮官として、海外メディアにも紹介された。
2004年の退官後に弁護士登録。14年1月~17年11月にプロ野球の第13代コミッショナーを務め、反社会的勢力の排除に尽力したほか、巨人投手らによる野球賭博問題の解明に手腕を振るった。
20年の検察庁法改正案をめぐっては、内閣の判断で検察幹部の定年延長が可能となる特例規定に反対する検察OB有志に名を連ね、法務省に再考を促した。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕熊崎勝彦氏