将棋の谷川浩司九段(60)が現役のまま十七世名人を襲位したと26日、日本将棋連盟が発表した。谷川九段は1983年に史上最年少の21歳2カ月で名人となり、97年に名人通算5期を達成、永世名人の資格を得ていた。 永世称号は原則引退後に名乗ることができるが、連盟理事会は谷川九段が4月に還暦を迎えたことや、これまでの実績や貢献も考慮し、5月23日付での襲位が決まった。 世襲制から実力制に移行してから永世名人になったのは、木村義雄十四世名人(1952年)、大山康晴十五世名人(76年)、中原誠十六世名人(2007年)に続き4人目。 谷川九段は「身の引き締まる思い。歴史的な変革期にある将棋界で、私自身もその進化に寄与できるよう、精進を重ねてゆく所存です」とコメントした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕谷川浩司九段 将棋棋士