【イスタンブール時事】ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所でロシア軍への抵抗を続けていたウクライナ精鋭部隊「アゾフ大隊」などは16日、軍最高司令部の決定に従い、製鉄所からの撤退を開始した。撤退は要衝マリウポリの陥落を意味する。ロシア国防省は17日、260人超が「投降した」と発表した。  アゾフ大隊は16日の声明で「命を守るため、全守備隊が決定を履行している」と表明した。マリウポリ陥落でロシア軍はアゾフ海沿岸部を完全に制圧したことになり、ウクライナ側にとって大きな打撃だ。  ウクライナ軍などによると、17日未明までに負傷兵50人以上がマリウポリ東方のノボアゾフスクにある病院に運ばれた。このほか210人以上がマリウポリ北方のオレニウカに向かった。移動先はいずれも親ロシア派支配地域で、今後、ウクライナ側が拘束するロシア兵との「捕虜交換」が行われる見通しだ。 【時事通信社】 〔写真説明〕16日、ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所から、東方のノボアゾフスクに搬送された負傷兵(ロイター時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 要衝マリウポリ陥落=ウクライナ部隊、製鉄所撤退―ロシア軍、アゾフ海沿岸制圧