【シドニー時事】南太平洋の島国トンガの沖合で起きた海底火山の大規模噴火を受けて、オーストラリアやニュージーランド(NZ)などは16日、支援に乗り出す方針を表明した。噴煙や火山灰に覆われたトンガでは、住民の健康などへの懸念が広がっている。  ペイン豪外相らは声明を出し、被害状況を把握するために軍の哨戒機を派遣することでトンガと合意したと発表した。哨戒機は17日朝、トンガに向けて出発する。「道路や港湾、送電線など重要なインフラの被害を把握し、次の対応を決める」と説明した。人道支援も行う準備を進め、NZなど他の太平洋諸国とも協力する構えだ。  アーダーンNZ首相は16日の会見で「灰の雲が汚染につながる」と強調し、喫緊の課題である飲料水の提供に意欲を示した。噴火から一夜が明けてもトンガとの通信は困難な状態が続き、現場の詳しい情報は世界に伝わっていない。しかし、アーダーン氏は現地のNZ在外公館とは連絡が取れるようになったと説明し、通信事情は悪いが「状況は落ち着いている」と話した。  AFP通信によれば、ブリンケン米国務長官もトンガの状況に懸念を示し、支援を表明している。 【時事通信社】 〔写真説明〕オーストラリアのペイン外相=2021年11月、キャンベラ(EPA時事) 〔写真説明〕ニュージーランドのアーダーン首相=2021年9月、ウェリントン(AFP時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 豪州やNZなど、トンガ支援表明相次ぐ=海底火山噴火