中央アジアの旧ソ連構成国カザフスタンのトカエフ大統領は5日、反政府デモが全土に広がって混乱する中、地元テレビを通じて国民向けに演説し、ナザルバエフ前大統領に代わって、自身が安全保障会議議長に就任すると発表した。ナザルバエフ氏が失脚したことを意味する。  警察当局者は6日、最大都市の南部アルマトイでデモ参加者数十人を殺害したと地元テレビに語った。内務省発表によると、衝突で治安部隊の8人が死亡、300人以上が負傷。デモ隊が治安部隊に殴打される映像も伝えられている。  トカエフ氏の要請に基づき、ロシア主導の軍事同盟、集団安全保障条約機構(CSTO)は平和維持部隊の派遣を決めた。ロシアは精鋭部隊の空挺(くうてい)軍を展開。鎮圧を強化すれば、流血の事態が拡大する恐れがある。 【時事通信社】 〔写真説明〕5日、カザフスタン南部アルマトイで、政府に抗議するデモ参加者(AFP時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 カザフ反政府デモで数十人死亡=ナザルバエフ氏失脚―ロシア軍事介入、流血拡大も