JR東海は、リニア中央新幹線瀬戸トンネル(岐阜県中津川市)の工事現場で10月に起きた崩落事故の再発防止策をまとめ、27日に公表した。施工会社作成の作業手順書が不明確だったと指摘し、掘削工事の先端部での立ち入り禁止範囲や、やむを得ず立ち入る際の手順などをより詳細にするとした。  事故発生時、作業の責任者や死傷した作業員らは、発破後の火薬の状態を確認するため、現場で取り決めた立ち入り禁止範囲内に入っていた。作業員には発破後、規定された場所で指示があるまで待機することを口頭で指示していたが、同社は「(本来は)作業手順書で明確にしておくべきだった」と指摘した。  同社は、再発防止策を岐阜県など沿線の自治体にも報告。同県などの協議を踏まえて工事を再開するかどうか決める。  崩落事故は10月27日夜、トンネル本体工事に使う資機材を搬入する作業用トンネルでの発破作業後に発生。作業員1人が死亡し、1人が負傷した。(了)【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 作業手順、より詳細に=リニア工事事故で再発防止策―JR東海