日本イーライリリー株式会社は、アトピー性皮膚炎患者さん向けのオンラインワークショップを開催しました。

本ワークショップは日本最大級のアプリ「アトピヨ」を運営するアトピヨ合同会社の協力により、アトピー性皮膚炎患者さんが快適に過ごすポイントを専門家から聞く講演や、目標設定ツール「マンダラチャート」を用いて叶えたい目標や将来を設計し、患者さん同士でディスカッションするなどのコンテンツを盛り込んだものです。

アトピー性皮膚炎患者さんの悩みを共有
ワークショップはアトピー性皮膚炎患者さん5名が参加し、それぞれが事前に作成した「マンダラチャート」を発表しました。

「マンダラチャート」は3×3の9マスの枠で構成されるフレームワークで、9つのマスの真ん中に目標、周辺のマスに関連する小目標を入れて、目標を達成するために何が必要なのかを可視化していく目標設定ツール。

これを活用していくことで、漠然としていた目標や、目標へ向かって行うべき行動をより明確にすることをサポートします。

一部患者さんのマンダラチャートの内容をご紹介すると、まずファッションなどの見た目に関する目標として、肌の露出を気にせずおしゃれをしたい・手荒れした状態だとネイルが可愛く見えないので気にせずできるようになりたい・白など薄い色の服は出血などを気にして着られないので着られるようになりたいなどが挙げられました。

また医師とのコミュニケーションの目標として、自分の思っていることをなかなか伝えられないので伝えられるようにしたい・治療の終わりが見えないのでその不安を解消するなど。
通院や薬代などのコスト面の目標として、病院の待ち時間が長いのでどうにかしたい・予約がなかなか取れないので良い方法を見つけたいなどが多く挙げられました。

専門家の意見や患者さん同士の感想をディスカッション
患者さんの発表を受けて、今回のワークショップの講師である近畿大学 医学部皮膚科学教室 主任教授 大塚 篤司 先生から患者さんそれぞれへアドバイスが送られました。

「ガイドラインができ、今後医師は患者さんと治療のゴールを具体的に決めていくようになると思う。また皮膚科医にも得意分野があるので伝わらなかった…とすぐに諦めてしまわないで、アレルギー専門医に一度聞いてみることもおすすめします」(大塚先生)

また、アトピヨ合同会社 代表 Ryotaro Akoさんからもアドバイスが。

「今、オンライン診療・薬相談みたいなものもあるので通院の時間短縮に活用してみて欲しい。
また自分のやりたいことや着たいものの具体的なイメージがあるのは治療の一つの道標になるので良いと思う」(Akoさん)

夏、気をつけたいアトピー性皮膚炎のポイントを解説
ワークショップの最後には、大塚先生からアトピー性皮膚炎の患者さんが夏、気をつけたい事柄について説明がありました。

この時期増える紫外線については浴びない方がいいとのことで、日焼け止めは紫外線吸収剤が入っていないものを使用するのがいいそう。

汗には保湿成分が入っているのでかいた方が良く、その後シャワーや濡れタオルなどで拭き取り、さらに保湿剤を塗布するのが良いそうです。

またコロナ対策として手洗い消毒がありますが、アルコール消毒の方が皮膚へのダメージが少ないこと、使い捨てマスクは毎回交換し、汗を掻いたら拭き取り、TPOを考えて外すなどして欲しいとのことです。

アトピー性皮膚炎患者さんにとって有益な情報が盛りだくさんだった、ワークショップ。
自分の目指すべき未来が見え、前向きな気持ちになれる「マンダラチャート」にもぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
情報提供元: WomanSmartLife
記事名:「 目標設定ツール「マンダラチャート」を活用!アトピー性皮膚炎患者さんがより良い生活を目指すオンラインワークショップを開催