厳しい暑さが続く夏、車での移動に欠かせないエアコン。


しかし「冷たい風が出ない」「突然、熱風が出てきた」といった不調に悩まされるケースも近年増えています。


岡山県瀬戸内市に本社を置き、ガソリンスタンドの運営や車検、自動車整備などを手掛ける長瀬石油株式会社では、2026年7月の車のエアコン関連作業が20件を超え、前月比2.8倍以上に増加しました。


猛暑は車のエアコンにどのような負担をかけているのでしょうか。また、不調に気づいたときには、どのような対応が必要なのでしょうか。


今回は、同社の吉田雄一さんにインタビューを行い、現場に寄せられた相談や実際の修理事例をもとに、見逃したくない不調のサインや、日頃の点検・メンテナンスの大切さについて伺いました。


 


給油から車検・整備まで地域のカーライフを支える長瀬石油


岡山県瀬戸内市に本社を構える長瀬石油株式会社は、ガソリンスタンドの運営を中心に、車検やカーリース、自動車整備などを展開する企業。


地域の身近な相談先として、日々の給油から車の不調への対応まで、幅広いサービスでカーライフを支えています。


吉田雄一さんによると、同社は岡山県内に6店舗、広島県尾道市に1店舗のガソリンスタンドを展開。


そのうち2店舗では、車のメンテナンスにも対応しているといいます。



「メインはガソリンスタンド事業ですが、メンテナンスの店舗では、車の整備や車検などもさせていただいております。」


と、吉田さん。


瀬戸内市の店舗には、国の指定を受けた指定工場も備えており、給油のついでに相談できる身近さと、車検・整備を担う専門的な対応力を兼ね備えていることが特徴。


作業内容によっては提携する専門業者とも連携し、車の状態に応じた修理につなげています。


そうしたメンテナンスの一環として提供しているのが「車のエアコン・リフレッシュ」サービス。


エアコンの冷えが弱くなった、吹き出す風がぬるいなどの不調に対し、車両の状態を確認した上で、エアコンを適切な状態に整えるためのメンテナンスを提供。


料金は税込8,800円からで、車種や状態、作業内容によって異なり、故障箇所によっては追加の点検・修理が必要になる場合もあります。


吉田さんは、エアコンのメンテナンスに用いる機械を導入した理由について、


「お客さんに快適にカーライフを過ごしていただくために、欠かせない機械の一つです。」


と説明。


暑い時期に日常的に車を使う人にとって、エアコンの不調は移動そのものの負担にもつながります。


長瀬石油では、冷え方や風の温度といった変化を相談の入り口に、必要な点検やメンテナンスを案内。


地域で車を利用する人たちの困りごとに寄り添っています。


 


「冷たい風が出ない」「熱風が出る」猛暑の中で増えた車のエアコン相談


長瀬石油では、2026年7月の車のエアコン関連作業が20件を超え、前月比2.8倍以上に増加。


冷え方の変化や、突然エアコンが効かなくなったといった相談が寄せられています。


こうした状況について、吉田さんは、


「今年の夏は本当に多かったと整備士も言っていますし、去年と比べてもかなり多いという印象でした。」


と、現場で感じた相談の多さを振り返りました。



特に目立ったのは、気温が上がった7月頃からの「冷たい風が全然出ない」という相談。


単に風がぬるいだけでなく、熱風のような風が吹き出し、エアコンを使えない状態になっていた車もあったそうです。


「皆さん窓を開けて、エアコンを切って来られるような状態でした。」


と話す吉田さん。


日常の移動に車が欠かせない地域だからこそ、厳しい暑さの中でエアコンが使えなくなる影響は小さくありません。


では、猛暑は車にどのような負担をかけているのでしょうか。


吉田さんによると、車には金属だけでなく、樹脂やゴムでできた部品も数多く使われているとのこと。


高温の環境が、こうした部品の劣化を早める一因になっているのではないかと指摘します。


「いくら耐熱設計になっていても、劣化が早まっている可能性があると思いますし、ベテランの整備士さんもそう言っていますね。」


猛暑による負担に加え、車両の状態や部品の故障など、エアコンの不調にはさまざまな要因が考えられます。


そのため、修理に必要な時間や費用にも大きな幅があるのだとか。


例えば、状態を確認した上で冷媒ガスの補充だけで対応できる場合は、作業が30分程度で済むこともある一方、部品の交換などが必要になると、丸1日から1週間ほどかかるケースも。


吉田さんによると、修理費用が3万円から20万円ほどになる場合もあるそうです。


また、症状によってはエアコン修理を専門とする業者への依頼が必要になり、夏場はその混雑状況によっても日数が変わるといいます。


冷えなくなってから修理を依頼しても、すぐに直せるとは限らない車のエアコン。


吉田さんの話からは、不調が日々の移動に与える影響とともに、修理にかかる時間や費用の負担も見えてきました。


 


小さな異変を見逃さず早めの相談を!エアコンの点検と使い方で守る快適なカーライフ


エアコンの故障は、修理費用だけでなく、毎日の通勤や旅行の予定にも影響を及ぼします。



吉田さんが印象に残っているというのが、岡山市の店舗で対応を行った、車を通勤に使っている女性の事例。


点検するとコンプレッサーの故障と冷媒ガスの漏れが見つかり、修理に十数万円かかることから、車の買い替えを選んだそうです。


しかし、納車まで使える代車を確保できず、女性は約2週間、エアコンが効かない車で通勤することに。


女性は暑さでひどく疲れた様子だったそうで、吉田さんは買い替えを決めても納車までの移動手段を確保する難しさがあったと振り返ります。


こうした事態を避けるためにも、普段から気に留めたいのが、冷え方や音の変化。


「停車中は冷えないのに、走り出すと冷える」「エアコンを入れると、今まで聞いたことのない音がする」といった異変は、点検を受けるきっかけになるとのこと。


「そういった異変に気づいて早めに対処していただくと、高額な修理を防げることもあります。車は本当にエアコンだけではなくて、全部そういったところが大事かなと思います。」


と、吉田さんは説明。


自分でエアコン内部を点検することは難しくても、日頃との違いに気づき、専門家に伝えることはできます。


半年や1年ごとの点検を活用するほか、ガソリンスタンドで空気圧を確認してもらう際などに、気になる症状を相談するだけでもよいそう。


また、使い方については、仕事の休憩などで停車した車内に長時間とどまり、エアコンを使い続ける場面にも言及。


吉田さんは現場での経験から、こうした使い方をする車で不調の相談を受けることもあるといいます。


車内で眠っている間にエアコンが止まれば異変に気づくのが遅れるおそれがあるとして、特に高齢者などには注意してほしいと話しました。


中でも強く訴えたのが「エアコンをつけているから大丈夫」と考え、子どもを車内に残すことの危険性。


吉田さんの知人にも、エアコンをつけた車内に小さな子どもを残し、戻るとエアコンが効かなくなっていて、子どもが激しく泣いていたという経験をした方がいるそう。


その話を聞いたことからも、子どもだけを残す行為は「絶対にやめてほしい」と強調しました。


暑い時期の工夫としては、冷却ベストなど、車内で涼しく過ごすための補助的なアイテムを取り入れる案も挙げました。


ただし、まず大切なのはエアコンが効かなくなる前から点検・メンテナンスを意識し、早めに専門家へ相談することだといいます。


最後に、読者へのメッセージとして吉田さんは、


「整備士さんや車屋さんは、車を利用される皆様が快適なカーライフを過ごせるよう、日々仕事をしています。そういった方々に頼っていただくことが、快適なカーライフを送るきっかけになるのかなと思います。」


とコメント。


あわせて、エアコンはいつ故障するか予測できない面があり、使い方によっては命を危険にさらすこともあると認識してほしいと呼びかけました。


自分や大切な人との移動を安心して楽しむために、日頃の小さな異変を見逃さず、気軽に相談できる車の専門家とともに愛車の状態を見直してみてはいかがでしょうか。

情報提供元: TORSO JACK
記事名:「 猛暑で車のエアコンから熱風が?長瀬石油に聞く不調が増える背景と見逃せないサイン 」