高齢者を狙った悪質商法や、返済が困難になるほど複数の借金を抱える多重債務など、消費生活をめぐるトラブルは身近な問題となっています。


東京都及び都内区市町村に寄せられた60歳以上の消費生活相談は、令和7年度に50,688件となり、相談全体の34.8%を占めました。


こうした中、東京都では9月を「高齢者悪質商法被害防止キャンペーン月間」として啓発や相談事業を実施するとともに、9月7日・8日には借金返済に悩む方を対象とした無料特別相談「多重債務110番」を実施しています。


 


9月は「高齢者悪質商法被害防止キャンペーン月間」!東京都が啓発・相談事業を実施


東京都では、高齢者の消費者被害の未然防止・早期発見を図るため、毎年9月を「高齢者悪質商法被害防止キャンペーン月間」と位置づけ、関東甲信越ブロックと共同で啓発活動を展開。



2026年度は9月1日から30日まで、1都9県6政令指定都市と国民生活センターが参加する「高齢者悪質商法被害防止共同キャンペーン」を実施します。


東京都及び都内区市町村に寄せられた60歳以上の消費生活相談は、令和7年度に50,688件となり、前年度から7.4%増加。


相談全体の34.8%を占めるなど、高齢者の消費者トラブルは依然として身近な問題となっています。


キャンペーン期間中、東京都では区市町村庁舎や高齢者福祉施設・医療機関・警察署・公衆浴場・ボウリング場などへのポスター掲出やリーフレット配布をはじめ、地域包括支援センターなどへのステッカー配布、都営地下鉄・都営バス等での交通広告を実施。


高齢者本人への注意喚起だけでなく、家族や周囲の人による見守りの大切さ、相談窓口の周知にも力を入れています。


特に注意したいのが、点検を口実に不安をあおって高額な工事を契約させる「点検商法」や、初回限定・お試しなどの広告から継続的な支払いが発生する「定期購入」、さらに「架空・不当請求」、不用品の「訪問買い取り」といったトラブル。


【点検商法】

「無料点検」などを口実に自宅を訪問し「早く交換しないと危険」などと不安をあおって高額な工事や機器の契約を迫る手口。



特に分電盤交換の点検商法に関する相談件数は対前年度比310.3%と激増。60歳以上の高齢者の相談が8割を超えています。


【通信販売トラブル】

「初回限定お試し」などの広告を見て1回だけのつもりで購入したところ、実際には継続してお金がかかる「定期購入」の契約だったというトラブル。



定期購入に関する相談は高水準で推移(4,921件)しており、60歳以上が全体の58.4%を占めます。


【架空・不当請求】

利用した覚えのない未納料金などを名目に、電話やメール、SMSで金銭や個人情報を要求してくる手口。


相手の身元が不明な連絡には応答せず、個人情報を教えたりお金を支払ったりしないことが重要です。


【不用品買い取りトラブル】

「何でも買い取る」と言って自宅を訪問し、当初の目的とは異なる貴金属などを買い取っていく手口。



契約者が80歳以上の場合、家族や第三者からの相談が半数以上となっており、周囲の気づきが解決につながっています。


さらに9月28日から30日までの3日間は「高齢者被害特別相談」を実施。


東京都消費生活総合センターでは、高齢者本人からの相談を受け付ける「高齢者被害110番」のほか、家族やホームヘルパー、ケアマネジャーなど周囲の方から相談できる「高齢消費者見守りホットライン」も設け、高齢者を消費者被害から守る取り組みを強化しています。


 


借金問題を専門家に無料相談できる「多重債務110番」を実施


東京都では、多重債務問題に悩む方を支援し、問題の解決につなげることを目的に、23区26市1町や法律専門相談窓口などと連携した無料特別相談「多重債務110番」を、2026年9月7日・8日の2日間にわたって実施しています。


多重債務は、複数の金融機関や貸金業者などから借金を抱え、返済が困難になっている状態を指します。こうした債務問題について東京都は、専門家に相談することで解決につなげられることを広く周知し、一人で問題を抱え込まず相談窓口を利用するよう呼びかけています。


「多重債務110番」では、弁護士や司法書士をはじめ、法テラス、東京都生活再生相談窓口から派遣された専門家やカウンセラーが無料で相談に対応。


対象は都内在住・在勤・在学の方で、東京都消費生活総合センターでは両日とも午前9時から午後5時まで相談を受け付けます。


電話相談は「03-3235-1155」で受け付けるほか、東京都消費生活総合センターでの来所相談にも予約不要で対応。


都内の区市町村や法律専門相談窓口などでも無料相談が行われています。


借金の問題は、状況が深刻になるほど周囲に相談しづらくなり、一人で抱え込んでしまうケースも考えられます。


高齢者を狙った悪質商法をはじめとする消費者トラブルと同様に、少しでも不安や困りごとを感じた場合は早めに相談することが重要。


東京都が実施するこうした相談窓口を知っておくとともに、自分自身はもちろん、家族や身近な人の様子にも目を配り、消費者トラブルの被害や多重債務の問題を深刻化させないよう意識してみてはいかがでしょうか。

情報提供元: TORSO JACK
記事名:「 高齢者を狙う悪質商法や借金問題を一人で抱え込まないで!東京都が9月にキャンペーン&特別相談を実施