Global Fashion Collective × Rakuten Fashion Week TOKYO S/S‘27開催!
2026年9月1日、渋谷ヒカリエ ヒカリエホールBにて、『Rakuten Fashion Week TOKYO S/S‘27』の一環としてGlobal Fashion Collective(GFC)によるランウェイショーが開催されました。
今季のRakuten Fashion Week TOKYOは、8月31日から9月5日までの6日間にわたって開催され、国内外のさまざまなブランドが2027年春夏コレクションを発表します。
今回、私は『SHINO』『Nar Rew Ekar』『PERRY JONES』の3ブランドの世界観が詰まったファッションショーを取材させていただきました!
各ブランドが独自の世界をランウェイで体現
SHINO(日本)
コンセプトは『名もなき世界のかけら』
「この世界のどこかに存在していた、名もなき断片たち。
心を鷲掴みにされた景色、静かに息づく命、触れてはいけないほどの美しさ」
世界を旅し、風景や生命との出会い。その瞬間に心を動かされた感情や記憶を衣装に宿します。
デザイナーであるSHINOは、ヴィジュアル系バンドをはじめとする国内アーティストのステージ衣装を手がける制作会社DRESSenDORISの創業者兼クリエイティブディレクターであり、2024年に自身の名を冠したレーベルとしてファッションウィークデビューを果たしました。
日本独自のカルチャーである『ヴィジュアル系』に深く影響を受け、その精神性と美学をファッションに昇華させています。
独創的でいて繊細。
ランウェイを歩いているときのインパクトがとても強かったです。
『Beyond the Mirror』というブランド哲学のもと、鏡の向こう側にある“隠れた自己”を衣服によって解き放つというコンセプトを掲げ、コスチュームデザイン、現代アート、オートクチュールの境界を横断する表現を追求しています。
ランウェイではこれまで見たことのないような光景が広がり、魅入ってしまいました。
日本のヴィジュアル系文化を単なる音楽的スタイルではなく、ひとつの芸術形式として世界に発信することを目指すブランドでもあり、過去にはパリでも同様のコンセプトのコレクションを発表しています。
SHINOさんから具体的なインスピレーション源として語られたのが、ここ数年通っているというメキシコ・ラベンターナ(La Ventana)でのシャチとの出会い。
「遭遇できる確率は決して高くないけど、毎回出会えている」と嬉しそうに話されている姿のピュアさが印象に残っています。
その時の興奮や、海の中で生き物が向かってくる瞬間の緊張と、逆にリラックスした感覚。
海の青さや波の白さを、衣装の色や質感に変換しているようです。
アフリカへの渡航では、海とは対照的な砂漠やサバンナの生き物、そして天の川が見える星空など、ナミビアの景色からもインスピレーションを得ていると語ってくださいました。
今回発表された全12作品はそれぞれに個別のテーマがあり、砂漠や鶴、鹿、白鳥をモチーフにした衣装など、1着ごとに異なるコンセプトが与えられています。
Nar Rew Ekar(アメリカ)
米国先住民ユロック族にルーツを持つデザイナーShoshoni Hostlerによるブランド。
部族コミュニティの儀礼衣装づくりに着想を得て、伝統的なビーズ細工やレガリア(儀式装束)のモチーフを現代的なシルエットに落とし込む手法を続けてきました。
伝統的な要素と革新的なデザインを融合させることで、先住民族の豊かな文化遺産を守るだけでなく、新たな形でよみがえらせることを使命としています。
大地、文化、アイデンティティのつながりを描き出すように構成されたコレクションでは、伝統と現代的なデザインが絶妙なバランスで融合。
それぞれのルックを通して、ネイティブアメリカンのクラフトマンシップに込められた卓越した技術。文化や物語を受け継ぐ豊かな表現力を讃えています。
Nar Rew Ekarは私が普段触れる機会がない異なる文化や背景をファッションに昇華させていて、先住民族の芸術というものに憧れを感じました。
ビーズワークやシェルやレザーなどネイティブアメリカンの伝統のなかで作られてきた素材を用いながら、現代的な仕立てに落とし込むことで自然素材の魅力がとても感じられるコレクションでした。
PERRY JONES(アメリカ)
2011年に自身のブランドを立ち上げ、熟練の仕立て職人のもとで技術を磨いてきたアメリカのデザイナーPerry Jones II。
これまでにニューヨーク・タイムズスクエアの広告塔で作品が取り上げられたほか、グラミー賞受賞者らにも愛用されてきた実績を持ちます。
上質な仕立てに遊び心を加えたビスポーク・クチュールが持ち味。
先ほどの二つのブランドのコレクションとは異なり、ドレッシーでラグジュアリーな印象。
それぞれのルックには、ブランドが誇る細部へのこだわりが息づくとともに、自信、個性、そして洗練されたパーソナルスタイルを表現しています。
自信や個性というアグレッシブな大胆さをとても感じ、PERRY JONESのファッションに身を包めば、どこまでも挑戦できる勇気が持てそうです。
いつかこんなにラグジュアリーな衣装を着てみたい。
スタイリッシュでとてもかっこいいコレクションでした。
デザイナーであるPerry Jones IIは、
「使用した色は主に暗い青と赤。赤は「家族の絆」―ブラッド(血のつながり)をテーマにしたもので、青は夜のイメージを表現した。」
と語られました。
コレクションからも受け取ったのですが、お話しを伺ってみても情熱的なエネルギーを感じます。
出自も文脈も異なる3ブランドが同じランウェイに並んだことは、GFCが掲げる「多様性」というコンセプトを端的に体現するステージとなりました。
国籍やジャンルを横断する編成は、単なる新人発掘の場にとどまらず、東京という都市を介して異なる文化的文脈を持つクリエイションを接続する試みとしても機能しています。
Rakuten Fashion Week TOKYOが目指す国際的な発信力の強化という方向性の中で、ファッションの力や多文化の豊かさをたっぷりと感じるランウェイショーでした。
Global Fashion Collective
HP:https://www.globalfashioncollective.com/