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【あらすじ】
優しくありたいと思うけど。
久しぶりに会った従妹は違う人かと思うくらい大きくなっていた。
笑う顔だけ昔のままだ。かつて祖母と暮らした港町に私は夫と暮らしている。
おばあちゃんは叔母に連れ去られ、顔も見られないまま死んでしまった。
その叔母の子を預かることになった。優しくありたいと思うけど。
広島の港町を舞台にした会話劇であり、軽快なテンポで繰り広げられるやりとりはとても面白く演劇ならではの良さが詰まっております。
主催の山下由さんの色でもある温かい作風で、人や物事に対して向き合うことの大切さも感じれる作品。
稽古中の写真を撮影させていただきました。
『くるぶしを濡らして』で主演である楓役の川口雅子さん(写真、右)と依子役の加藤美菜さん(写真、左)。
どんなシーンなのかは内緒ですが、二人のやり取り面白いんです!
彩役の内藤ゆきさんの登場で、よりエネルギーが増し、どんどん作品の面白さに引き込まれていきます。
会話劇の面白さを感じられるシーンが多く、どのシーンも見ごたえあり!
そして穂波役の相根優貴さんによって、劇中にまた違う空気をもたらし作品を彩っていきます。
幸介役の織内傑作さんもまた独特な空気感を持っていて素敵なんです。
全編通して好きなシーンばかりなのですが、僕はこのシーンが特に大好きなのでたくさんの方に見てもらいたいなぁ。
稽古を拝見して、面白いだけでなくとても心に響き、見終わった後にはある種の爽快感のようなものを感じられる作品です。
そして本公演の制作を担当するマルチーズTVのメンバー。
左から内藤ゆきさん、織内傑作さん、加藤美菜さん。
出演者でもある三人は稽古だけでなく、公演に関わる多くの業務もこなしておられます。
宣伝の一環として、行われた【35の質問】
こちらは出演者と作演出の山下さんの7人で、1人5問の質問を考え、計35問の質問を各々が回答していくというもの。
この公演に携わっている人がどんな人なのか、それぞれの人となりが分かる面白い内容になっています。
このアイデアを発案してくれたのもマルチーズTVの方々。
【35の質問】はHPから読むことができ、観劇前に読んでも面白いし、観劇後にも気になった方を知ることができます。
そしてこちらは『くるぶしを濡らして』の相関図。
なんとこの相関図は出演者兼制作である加藤美菜さんによる製作です。
出演者みんなの似顔絵も描いてくださって愛に溢れた相関図を作ってくださいました。
そうなんです。
実はそうなんです。
他人事のように書いていましたが、、実はこの記事の筆者である私、川島信義も『くるぶしを濡らして』に出演しています。
是非たくさんの方々に見てもらいたく、少しでもこの作品の良さが伝わればと思いレポートさせていただきました。
『全員で作品を創っていく』過程も演劇の醍醐味であり、一丸となって稽古や宣伝、制作をしてきました。
観に来てくれれば、このチームのバイブスも必ず伝わるはずです!
Pitymanは繊細な日常描写。
ドライでありながらもさみしさを抱える青年たちを会話劇で描き、モザイク的に出来事や、やりとり、シーンなどを切り取り合わせ、小さな部屋の片隅の”なんでもなさ”から世界を照らしだそうとされています。
作・演出の山下由さん。
ープロフィールー
・若手演出家コンクール2013『ハミング・イン・ウォーター』、2014『ぜんぶのあさとよるを』にて2年連続優秀賞
・第8回せんがわ演劇コンクール『ぞうをみにくる』劇作家賞
・門真国際映画祭2019舞台映像部門『ハミング・イン・ウォーター(再演)』優秀作品賞、最優秀編集賞
MITAKA”Next”selection21st選出
・TGR2021札幌劇場祭優秀賞
山下さんの演出は作風にも表れているように、優しく寄り添ってくださいます。
とても丁寧で繊細に汲み取ってくれるので、信頼して身を任せられる演出家である山下さん。
そして今回の『くるぶしを濡らして』について、山下由さんからのコメントを頂きました。
「今回の作品は当初、オーストラリアをぐるりと一周する若者のお話になる予定でした。
顔合わせの日に出演者のみんなに設定や世界観の説明をして『よし、すごくいい感じだ。この人たちと作るのならいい作品になるぞ』と家路について書いているうちに瀬戸内のお話になっていました。
僕もわけがわかりませんが、海がすぐそばにあるという所だけは変っていません。瀬戸内の海はいつも凪いでいて優しいです。優しくありたいと思います。でも中々優しくあれません。誰かのことを責めてしまう。誰かのせいにしてしまう。見て見ぬふりをしてしまう。みんな人生精いっぱいで、優しさになんの価値があるんだと思わされる現実が次々に現れます。
瀬戸内の海を眺めながらそんなことを考えたり、歩いたり、おしゃべりしたりする人たちの物語です。是非劇場にお越しください」
観劇が好きな方はもちろんのこと、演劇を観たことがない方も楽しめる作品になっています。
本番まであと数日。最高のものを皆様に届けられるようにみんなで積み重ねていきます。
是非この休日に演劇を体験しにきてください!
『くるぶしを濡らして』
【作・演出】
山下由
【会場】
新宿眼科画廊スペース地下
【日程】
2024年
2月23日(金)19時
24日(土)14時、19時
25日(日)12時、17時
26日(月)14時
【料金】
一般前売り当日:3,300円
U-22:1,000円
【出演】
織内傑作、加藤美菜、川口雅子、川島信義、相根優貴、内藤ゆき
【スタッフ】
照明…千田実
美術協力…織内傑作
イラスト…鈴木愛美
宣伝美術…デザイン太陽と雲
制作協力…マルチーズTV
主催…Pityman
【協力】
株式会社エム・アール、CHIDA OFFICE、新宿眼科画廊、、CoRich舞台芸術!
【PitymanのHP】
これから –Pityman Official Web Site