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日本酒と同じ米と水で造られた本格米焼酎『純米焼酎ハクタカ(長期熟成 純米焼酎ハクタカ/樽貯蔵 純米焼酎ハクタカ)』。3年以上の熟成期間を経て、日本酒と焼酎の2つの味を併せ持つ不思議なお酒だという。メーカーおすすめの飲み方と合わせて、その味わいをたしかめてみよう。
白鷹(兵庫県)は、1862年(文久2年)に創業した酒造メーカー。同社の日本酒は、昔から続く伝統技法によって造られており、他メーカーのお酒を一切ブレンドしたことのない自家醸造100%、「生粋の灘酒」だ。
1924年に全国で唯一の伊勢神宮御料酒に選ばれ、それから現在に至る100年もの間、1日たりとも欠かすことなく献上し続けている。
そんな日本酒の技術を用いて造られたのが、同社焼酎ブランド『純米焼酎ハクタカ』(発売中)。日本酒と同じ「山田錦」と「宮水(みやみず)」で仕込んだ本格米焼酎だ。
今回は、3年以上の長期熟成を行った『長期熟成 純米焼酎ハクタカ』と『長期熟成 樽貯蔵 純米焼酎ハクタカ』の味わいをたしかめてみよう。
初めに飲むのは『長期熟成 純米焼酎ハクタカ』(720ml瓶・希望小売価格 税込1,210円)。 減圧蒸留した純米焼酎を3年以上熟成させた焼酎だ。長期熟成により、華やかな香りと千歳飴のようなふくよかな甘みになっているという。
実際にグラスに注いでみると、その香りはまさに日本酒そのもの。華やかでクセがなく、透き通った清水を思わせるきれいさ。
くいっと飲んでみると、飲んだ瞬間の口当たりこそ透明感のあるきれいな味だが、すぐに辛さがグッと押し寄せてくる。日本酒のような分かりやすい甘さや旨味、コクなどはなく、かと言って焼酎のような独特の風味や雑味もない。
後味がとにかくすっきりとしていて、ほんの少しの苦味がある感覚。こんな焼酎、初めてだ。
続いては『長期熟成 樽貯蔵 純米焼酎ハクタカ』(720ml瓶・希望小売価格 税込1,540円)。先ほどと同じ純米焼酎を、シェリー樽で熟成させたもので、スモーキー感が米焼酎に移りアフターフレーバーに生クリームのような甘みが感じられるという。
スモーキーがかった香りは、さきほどよりも甘く、スイーツを思わせる。
だが、その味はやはり全く別物。先ほどと同様、日本酒らしい透明感のある味わいのあとにはすぐに辛さと苦味がやってくる。後味にはまろやかな甘みがはっきりと残り、樽ならでは熟成感を感じられた。おだやかな甘さで、確かに生クリームをほうふつとさせる風味だ。
続いては、それぞれ酒蔵のおすすめする飲み方でためしてみよう。『長期熟成 純米焼酎ハクタカ』は、お湯割りがおすすめとのこと。
オーソドックスな1対1で割っておためし。元々25度と高めのアルコール度数なので、割るとちょうどいい飲みやすさになりそうだ。
ロックで飲んだときよりもおだやかな味わいとなり、米の甘さがぐっと引き出されている。米焼酎を活かした飲み方で圧倒的に記者好み。香りは優しさを帯び、辛さや苦味は丸くなっている。先ほどよりもスーッと身体に染みていくような飲みやすい味わいだ。
『長期熟成 樽貯蔵 純米焼酎ハクタカ』のおすすめはハイボール。こちらも1対1で割って飲んでみよう。
ハイボールにするにはスモーキーさや味わいが上品すぎると思っていたが、実際に飲んでみると、ウイスキーハイボールとはまた違うおいしさ。日本酒らしい透き通った味わいと、焼酎の辛さと苦み、そしてシェリー樽ならではのふくよかな甘さの風味がほどよく刺激してくれる。
ハイボールにして改めて実感したが、『長期熟成 樽貯蔵 純米焼酎ハクタカ』はかなりスモーキー度が強め。そのため、ウイスキーより低いアルコール度数でも風味を楽しめるのだ。
日本酒と同じ「山田錦」と「宮水」で仕込まれた本格米焼酎『純米焼酎ハクタカ』。香りと味わいが全く違い、かつ、既存の焼酎とも一線を画す味わいに多くのレビューをしてきた記者も驚かされたおいしさだった。
その不思議な味わいを是非自分の舌でもたかめてほしい。全国の酒販店・はくたかオンラインショップ他で発売中。