SUBARU(旧富士重工)サンバーは、生産終了から10年がたった現在も人気があります。通常、生産終了から期間が経過すればするほどに価値は落ちるものですが、サンバーに関しては取引額が値下がりするどころか高騰が続いています。今回は、サンバーの魅力を紹介するとともに、いつまで高騰が続くのか詳しく解説します。 サンバーとは サンバーとは、1961年に旧富士重工が軽自動車初の四輪駆動車として販売を開始した軽トラックです。当時の軽トラックは二輪駆動が主流で、急こう配での登攀力に優れた車両の登場をユーザーは切望していました。そこで、ユーザーの事情を知った旧富士重工は軽自動車初となる四輪駆動車「サンバー」を開発したのです。 サンバーは急こう配の登攀力に優れた能力を発揮し、一躍人気車種となります。各メーカーもサンバーに続く形で軽四輪駆動車を開発しますが、サンバーは確固たる地位を確立しています。これは、モノコックフレームではなくトラックと同じトラックフレームを採用し、堅牢なボディ剛性を持っているためです。さらに、フロントブレーキはベンチレーテッドディスクブレーキを採用し、放熱性に優れる事から安定した制動力を持続させることができます。 また、静粛性が高い4気筒エンジンを搭載し、さらにリアエンジン方式を採用しているため、運転席の快適性にも優れています。 農業で使って良し、商用で使って良しと、あらゆるシーンで使えるために不動の人気を確立しました。サンバーは6代目で生産が終了し、7代目からはOEMという形でアトレーが実質のサンバーとして販売されています。 サンバーは高騰している? 6代目までのサンバーは高騰しています。軽トラック市場は高値水準が続いていることもあり、サンバーの価格も高水準にあります。 これは、サンバーのように丁寧に設計・開発された車両はなかなか手に入らないためでしょう。 サンバーはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でサンバーの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。今後、サンバーの中古車価格は下降へと向かうことが予想されるでしょう。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいサンバーの特徴 続いて、価格が高くなりやすいサンバーの特徴をご紹介致します。 画像 こまめにメンテナンスされている メインフレームの錆の状況は、価格に大きな影響を及ぼします。フロントフレームは特に融雪剤の影響を受けやすいので、丹念な水洗浄と防錆塗装が必須です。ボディは綺麗でもフレームが錆びていることもあります。 また、足回りのステアリングラックエンドブーツ、ドライブシャフトブーツなどゴム製品の劣化も気になるところです。リヤドライブシャフトは見えにくいのでヒビ割れなど劣化に注意が必要です。 エンジンに関係するメンテナンスは、クランクシャフトオイルシールとヘッドカバーパッキンからのオイル漏れが心配です。冷却系統ではウォーターポンプからの水漏れが気になります。 サーモスタットも重要な部品なので冬場温度が上がらない場合は交換が必要です。排気管も複雑な構造をしており、高年式車両の場合には排気漏れを起こす事が多いので注意が必要です。 そして、どの車両にも共通することですが、リコールがきちんと行われているか確認が必要です。 WRブルーリミテッド 特別仕様車専用のブルーメタリックを施した限定1000台のサンバーです。バン・トラック共に専用シートおよびクリアタイプのターンレンズを装備し、トラックタイプトーンフロントバンパー、クロムメッキを施したホイールナットを採用しました。 バンタイプはエアダム一体型フロントバンパー、ルーフスポイラー、マフラーカッターを装備しています。こちらの車両はかなり希少価値が高く、今後も大きく値下がりすることはないでしょう。 スーパーチャージャー搭載モデル サンバーにはスーパーチャージャー搭載モデルがあります。低速での加速力に秀でたモデルです。こちらもかなり希少価値があり、中古車として販売されている最終生産型では、車両本体価格が約165万円する車両があります。
...続きを読む