FJクルーザーは、2010年〜2018年まで販売していた本格派SUVで、中古車価格が高騰しています。今回は、時間が経過しても中古車市場での値段が下がりにくく、じわじわと値上がりを続けているFJクルーザーの概要や中古車事情、高く売るためのポイントなどについて紹介します。 FJクルーザーとは トヨタ FJクルーザーは、2006年からアメリカで販売されていた本格派SUVで、2010年に日本へ正式導入されました。エクステリアは、丸型のヘッドライト、フロントグリル内の「TOYOTA」ロゴなどによって、個性的なスタイリングとなっています。また、観音開きドアを採用し、2ドアに見えるものの、リアシートへのアクセスがしやすいのも特徴です。パワートレインは、4.0LのV6エンジンに5速ATが組み合わされ、駆動方式はパートタイム4WDとなっています。 当時の新車販売価格は、約315万円〜約350万円。ボディサイズは、全長4,635mm、全幅1,905mm、全高1,840mmと大柄なサイズで実物を目の前にすると迫力があります。 グレードは、基準となる「ベースグレード」、ボディ同色のドアトリム加飾やメタルカラーで加飾した大型シフトノブなどを採用した「カラーパッケージ」、ビルシュタイン製ショックアブソーバーやリヤデフロックなどを標準装備する「オフロードパッケージ」の3グレードを用意。 2011年には、カラーコーディネートされた「ブラックカラーパッケージ」と「レッドカラーパッケージ」を新たに設定しています。2017年には、特別仕様車の「ファイナルエディション」を発表しました。 ファイナルエディションは、特別設定色の「ベージュ」をボディ、シート表皮、センタークラスターガーニッシュなどを採用し、内外装の随所にブラック塗装を施した特別なモデルです。また、20インチアルミホイールやサイドステップなど、特別装備が充実しています。FJクルーザーは、2017年のファイナルエディションを最後に2018年に販売を終了しました。 FJクルーザーは高騰している? FJクルーザーは、車両の状態によって違いはあるものの、時間が経過しても高い水準で中古車価格が推移しているため、高騰していると言えるでしょう。 特に特別仕様車は、専用のボディカラーや装備が充実しているため、高く評価されています。また、リフトアップやフロントグリルガードなどのカスタマイズがされている車両は、プラス評価になるため、新車販売価格よりも高値になることがあります。 FJクルーザーは、販売が終了しても高い人気を維持していることから、今後プレミア価格になる可能性があるモデルと言えるでしょう。 FJクルーザーはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でFJクルーザーの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。今後、FJクルーザーの中古車価格は下降へと向かうことが予想されるでしょう。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいFJクルーザーの特徴 FJクルーザーは、どのような状態だと高く売れるのでしょうか。ここからは、売却するときの価格が高くなりやすいFJクルーザーの特徴を解説します。売却するときの参考にしてみてください。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスしている車両は売却時に高くなりやすいです。 FJクルーザーは、キャンプやアウトドアなどのレジャーに使うことができます。レジャーで未舗装路を走行すると、車両の下まわりやボディが汚れたり、草木が付着したりすることがあります。オフロードを走行して汚れや草木が付いてしまったときには、早めに取り除き、きれいにしておきましょう。 FJクルーザーをより高い価格で売却したい場合には、エンジンオイルやタイヤなど走行に関わる機械系のメンテナンスや法定点検などを欠かさずに実施しておくことが大切です。また、外装や内装をきれいな状態に保っておくと、査定士に大切にしてきたことが伝わり、売却するときに高く評価される場合があります。 特別仕様車 2017年に販売された特別仕様車の「ファイナルエディション」は、特別設定色の「ベージュ」を外板色やシート表皮、センタークラスターガーニッシュなどに採用し、内外装の随所にブラック塗装が施され、20インチアルミホイールやサイドステップなどを特別装備したモデルです。 中古車市場では、特別カラーや装備が充実していると高く評価される傾向があります。FJクルーザーのファイナルエディションも例外ではなく、中古車買取相場は430万円前後と高値で推移しています。カラーパッケージやブラックカラーパッケージといったグレードよりも100万円近く高いことからも、特別仕様車がいかに高く評価されているかがわかるでしょう。 走行距離が短い FJクルーザーには、走行距離が短いほど高い価格で買取される傾向があります。一般的に走行距離が5万kmを超えると買取額が下がることが多く、FJクルーザーも5万kmを超えたノーマル車は、走行距離が5万km以下の車両よりも買取額が安めになっています。 ただし、リフトアップやグリルガード、インチアップなどのカスタマイズされた車両は、走行距離が5万kmを超えていても高値で買い取られているケースがあります。FJクルーザーの詳しい買取額を知りたい場合は、実際に査定を依頼してみるとよいでしょう。
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