上司の弱み開示と部下の反応に関する「上司のヴァルネラビリティ調査2026」発表
上司が部下に自分の弱みを見せることに関する調査(上司のヴァルネラビリティ調査2026)は、適切な伝え方が心理的安全性を高める鍵となることを明らかにしました。
調査の背景と目的
管理職の負担軽減や支援のあり方が重要視される中、心理的安全性を高める手段として「上司が部下に弱みを見せること」が注目されています。しかし、具体的な効果的な伝え方は十分に示されてきませんでした。本調査では、部下を指導・育成する上司200名を対象に、弱みの捉え方や伝え方の工夫、その後の変化を分析しました。※ヴァルネラビリティ(バルネラビリティ/vulnerability):英語で「傷つきやすさ」「弱さ」を意味する言葉。組織やリーダーシップの分野では、自分の弱みや不確かさを他者に開示することを指して用いられます。本調査では、上司が部下に自分の弱みや迷いを伝えることを扱っています。
調査概要:
調査名:上司が部下に自分の弱みを見せることに関する調査(上司のヴァルネラビリティ調査2026)
調査主体:株式会社キャリ・ソフィア
調査方法:インターネット調査
調査対象:部下を指導・育成する立場にある上司
有効回答数:200名(男性150名・女性50名)
調査期間:2026年9月15日
弱みを伝える際の「ゴール添え」の効果
調査の結果、部下に弱みを伝えた上司のうち、達成したい目的や目標を併せて伝える「ゴール添え」を行った上司は、そうでない上司と比較して部下から率直な意見が出るようになったと答えた割合が約4.3倍となりました。「ゴール添え」を行った上司では58.7%が変化を実感している一方、行わなかった上司では13.7%にとどまりました。ただし、弱みを伝えた上司全体において「ゴール添え」を活用しているのは約3割です。※「ゴール添え」は、Q4で「達成したい目的や目標を併せて伝えた」と回答した伝え方を指す当社の呼称です。
管理職の「隠れ孤立」という課題
仕事上の本音や不安、迷いを安心して話せる相手がいない、または十分に話せていない上司は29.0%にのぼり、本調査ではこの状態を“隠れ孤立”と呼んでいます。上司が「部下に伝えると弱みを見せることになる」と感じる内容は、失敗や間違い、不安やプレッシャーなど多岐にわたり、突出した項目はありませんでした。なお、上司の不安そのものは部下ではなく、部下以外の相手が受け止めることが望ましいと考えられます。株式会社キャリ・ソフィアでは、「ゴール添え」の教育と、上司の不安をケアするメンタリングの仕組みづくりを提案しています。※“隠れ孤立”の割合(29.0%)とQ1は200名、トピックス1・2はQ3で具体的な内容を回答した148名が母数です。※マイナスの変化は、Q5の「部下を不安にさせたと感じた」「部下から頼りなく思われたと感じた」「自分の専門性や判断力に対する評価が下がったと感じた」「部下との関係がぎこちなくなった」「自分自身の心理的な負担が増えた」の5項目を当社が区分したものです。
まとめ
心理的安全性の高い職場づくりのためには、上司が部下に弱みを伝える際の工夫と、上司自身の精神的な支えとなるメンタリング環境の整備が重要です。本調査結果の詳細は以下のURLから確認できます。