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はじめに自由学園常任理事 景山和憲氏が登壇し、本プログラムの意義を述べました。同学園では、社会の一員として「より良い社会をつくる」ことについて考えることを大切な学びのテーマとしており、中学・高校の全学年がこれからの社会や地球を考える「共生学」という独自の必修科目を実施しています。しかし、実際の社会は、学校の中にはなく学校の外にあるのです。そこで、高校2年生という早い段階で社会に飛び出し、そこから直接感じて学ぶ、学んだことを試す、それを全員で体験する、ということがこの『飛び級社会人』の狙いだそうです。景山常任理事は「このプログラムのテーマは“本気”。企業や団体それぞれの“大人の本気”を、生徒が顧客としてではなく活動をする一員として向き合い、感じてほしい」と話し、派遣先に向けては「高校生の新鮮な感覚が、皆さんの新しい気付きを生むことができれば幸いです」と本プログラムへの期待を述べました。
自由学園は1921年、現東京都豊島区に明日館を設立。その後1934年に東久留米市にキャンパスを移転し、以降90年の歴史があります。同学園と東久留米市は、令和元年には包括的連携協定を結び、地域の課題解決を協働して進めています。東久留米市 副市長 荒島久人氏は「この研修を通して、いろんな人との関わりや経験を積み重ね、今後のキャリアプランの参考にしていただきたい。そして、将来社会に出て活躍してほしい」と挨拶しました。
次に、『飛び級社会人』のキービジュアル・ロゴマークが発表されました。こちらは博報堂デザインのクリエイター柿崎裕生氏とイラストレーターの一乗ひかる氏により制作されました。
柿崎氏は同学園の卒業生で、卒業後は東京藝術大学油画科へ進学。現在は博報堂デザインのクリエイターとしてさまざまなクライアントと広告のデザインや商品開発を行っています。卒業生代表として登壇した柿崎氏は、生徒に伝えたいこととして二つのことを挙げました。一つは“アイデアの前ではみな「平等」”ということ。年齢や性別は関係なく、解決したい問題に対してアイデアを出すことが大切であり、思い切って社会へ飛び出していってほしいと伝えました。もう一つは、“尊敬できる人を見つけること”。柿崎氏は、16歳から25歳くらいの間に「この人すごいな、この人みたいになりたいな」という人生を変えるような出会いがあったと話しました。このような思いから、キービジュアルは思い切って、軽快に社会に飛び出していってほしいという願いを込めてあるそうです。
ここで、各生徒のインターン先企業・団体が発表されました。生徒たちは1人1人名前を呼ばれ、元気に返事をして立ち上がりました。
派遣先企業・団体は以下の通り。※五十音順
• 秋田緑花農園
• JIYUアフタースクール
• 株式会社太田出版
• カンロ株式会社
• 有限会社きたもっく
• 特定非営利活動法人 共働学舎
• 特定非営利活動法人CLOUDY
• 株式会社クルメディア「TOKYO854くるめラ」
• KDDI株式会社
• 小杉湯
• 自由学園しののめ茶寮
• 自由学園明日館
• コミュニティFM 渋谷のラジオ
• ナッジ株式会社
• BS12トゥエルビ「BOOKSTAND.TV」
• ホテル金甚
• 本屋B&B
• 一般社団法人まちにわひばりが丘
• みらいくほいくえん
• モグショア合同会社
• ワンメディア株式会社
最後に、生徒を代表して金丸実由さんが登壇し、抱負を語りました。金丸さんは「今回の『飛び級社会人』で、自分の社交性や積極的なところを伸ばしていきたい」とし、「これまでにない視点から新しいことを学んでいきたい。結果だけを大切にするのではなく、その過程も充実した学びになるように取り組んできます」と意気込みを見せました。
出発式の終わりには、これから始まるプログラムへの希望を掲げ、全生徒とインターン先企業・団体の担当者で横断幕を囲んだフォトセッションが行われました。生徒たちの姿からは元気でフレッシュなエネルギーが満ち溢れていました。自由な発想をこのインターンによってさらに成長させてほしいですね。