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沖縄県伊江島出身の新兵・安慶名セイジュンを演じた山田。「ものが食べられない、水が飲めない中で体重を落とすのは当たり前のことで、それ以外では演じるシーンの中でこの瞬間に安慶名は何を思っているのだろうか?という事を監督のレディアクション!まで考え続ける事。それしか僕らには出来ない。キャラクターのモデルになったお二人が何を思ったのか、台本にあるセリフなどの設計図をかみ砕いて演じるのが僕の中での役作りであり、安慶名への挑み方でした」と役作りを回想した。
また外国特派員協会で会見を開いた意義について平監督は「戦争が起こす悲劇は子供や民間の力がないような一番弱いものに向く。大国同士の争いになった時に辺境の国、島の人たちが悲惨な争いに巻き込まれる。この作品は日本とアメリカの争いを描いたものではなく、衝突のはざまにいる小さな人たちがどんな風に生き抜くのか描いたつもりなので、本作が色々な国と地域の人々に届くように願っています」と期待。
一方、山田は演じる上で「どこまで本物に近づけるのか、何ができるかと考えた時に、自分に出来るのは考え続ける事と本物を味わうこと」を意識したそうで「僕は虫が大嫌いだけれど、蛆虫を食べるシーンでは監督にお願いして実際に食べました。これは蛆虫を食べたことが凄いのではなく、僕がどれだけ本物に近づけるのかの勝負のようなものでした。蛆虫を実際に噛んで飲み込んで味わった感覚とか、そういったことを自分の身に感じていく。そこが一番大事だと思いました」と熱演を報告した。
迫る全国公開に向けて、山田は「銃やミサイル、戦車を使った悲惨な戦争はあっては欲しくない。ただみんなが幸せにご飯を食べることが出来る。それが一番大事。年齢制限のない映画になっているので、子供たちにも伝えられる映画にもなっています。これは日本のお話ではなくて、人間の心のお話。日本人が戦争で嫌な思いをしたとか、そういうことを言いたいのではなくて、ハートの問題。それが世界中の大人たちだけではなく、子供たちにも伝わって欲しいです」と呼び掛けていた。