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ドイツ・ミュンヘンで2018年1月28日から31日にかけて開催されたISPO(イスポ)、世界120カ国から8万4000人来場者を惹きつけました。
オーストラリアのサイクリング向けLEDライトブランド「KNOG(ノグ)」は、同社初のアウトドア向けライトのラインナップをそろえて出展。ノグCEOのヒューゴ・ダビッドソン氏(Hugo Davidson)自らアピールする自信作を取材しました。
ノグのアウトドアラインナップは「PWR(パワー)」シリーズとして登場(PWRシリーズには、アウトドア向けに先駆けてサイクリング向けLEDライト5つが存在する)。
PWRシリーズの特徴でありコンセプトとなっているのは「組立て自在」であること。その軸となっているのが、円柱型のバッテリーパック「PWR Bank(バンク)」。時に製品の脚となったり内蔵されたりと姿を変えながら活用される。
PWRバンクは、容量別に3サイズを展開。S、M、Lの容量はそれぞれ1万mAh、5000mAh、3350mAhで、例えばMサイズであれば「iPhoneを2回半充電できる」ほどの容量だ。ダビッドソンCEOは「アウトドア製品は毎日使わないのに、そこに優れた性能のバッテリーが鎮座している」と指摘する。
「アウトドア製品のバッテリーがあれば、スマホのほかにもパワーを必要とするあらゆる製品を充電できる――もしも誰かがそうデザインしてくれさえすれば! …ということで我々がそれを製品化したわけです。」
「PWRシリーズは“散らかり知らず”でもあります。PWRバンクを併用することによって、かさばらず、重量を抑えることができ、お金の節約にもなる。たくさん使い回せることによって環境にも優しいんですよ」
PWRシリーズのアウトドアラインナップでは、明るさ(ルーメン)の異なるライト部分「PWR Lighthead(ライトヘッド)」に加え、卓上サイズの「PWR Lantan(ランタン)」、ポータブルスピーカー「PWR Sound(サウンド)」、ヘッドランプ用バンド「PWR Headtorch(ヘッドトーチ)」といったアクセサリーを用意。
どの製品も直線的なデザインで、これまでどおりミニマルながらもかわいらしさは一掃されクールな印象だ。
PWRライトヘッドは、S、M、Lの3サイズ展開でPWRバンクのS、M、Lにマッチする大きさだ。それぞれ600ルーメン、1000ルーメン、1800ルーメンで、SとMは3灯、Lは8灯仕様。ライトにボタンスイッチはなく、オン・オフ操作はライト部分をひねるだけ。ハイ、ミディアム、ローの3つの明るさを選択できる。
PWRライトヘッドの照明パターンは、パソコン向けアプリ「Modemaker」(モードメーカー)と接続することで自在に追加・削除することも可能。モードメーカーにはSOS点滅パターンのほか「ストロボ」「インサイドアウト」などノグがデザインした照明パターンが用意されており、好みのパターンを手に入れることで“自分仕様”のライトへと組立てることができるわけだ。
PWRバンクとPWRライトヘッドがセットになり、ストラップがついたフラッシュライト(懐中電灯)を3サイズでラインナップ。またバッテリーとライト部分が一体型の「PWR Seeker(シーカー)」も揃う。
PWRバンクのSとMサイズに対応するのは、PWRランタンとPWRサウンド。PWRランタンは、PWRバンクがすっぽりと入る円柱形で300ルーメンの明るさ。底面に折りたたまれて格納されているスタンドがアクセントカラーとなっている。
PWRサウンドは、電池のように製品内へPWRバンクを挿入するデザイン。共にPWRバンクMを使用した場合、およそ6時間の連続使用ができる。
PWRヘッドトーチは、額部分にPWRライトヘッド、後頭部にPWRバンクをセットしてヘッドランプになる優れもの。PWRライトヘッドのS、M、Lに対応する。バッテリーパックを備えた製品を何個も揃えることなく、専用バンドを手に入れるだけで異なる用途に用いることができるのはユーザーにとってありがたい。
以上は2018年8月の発売予定となり、さらに9月発売として「PWR Box(ボックス)」を追加ラインナップ。詳細はまだ待たれるが、各種ケーブルに対応し、コンセントを接続してラップトップPCを充電できるほどのバッテリー容量となる。ノグでは、今後さらにPWRシリーズの種類を増やしていく予定だという。
Photo &Text/Aki SCHULTE-KARASAWA