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取材中もひっきりなしに来店が続き、スタッフの接客を熱心に受けるお客さんたちの様子には、お店への信頼と北欧ブランドへの関心の高さが伺えました。実際、紹介してもらったアイテムはどれも高機能を誇りながら、ブランドごとに特色あるディテールを備えていたり、ユニークなデザインやカラーリングだったりと、語りどころタップリ。
いま、北欧系スノーウエア&ギアがキテるのかも
まず近藤さんが紹介してくれたのは、ノルウェーの厳しく過酷な自然環境下で使用できる耐久性の高いアイテムを展開する「NORRØNA(ノローナ)」の、ビッグマウンテンジャケット。素材はゴアテックス プロで、なかでも高い透湿性を誇るモストブリーザブルテクノロジーを採用。高い防風性と防水透湿性が自慢です。
NORRØNA「lofoten Gore-Tex Pro Jacket」 ¥97900
「ノローナは創業90年以上の老舗で、ヨーロッパで初めてゴアテックスを使用したメーカーとしても知られます。70年代から、ずっと共同で製品開発していたりしますよ。なかでも、バックカントリー仕様の『ロフォテン』は、当店でも人気が高いシリーズ」
「荷物を背負って雪山を登るとき、アウターの脱ぎ着はかなり面倒です。着ていると暑いし脱ぐと寒い、という状況もよくあるので、ベンチから腕だけ出したり、2箇所のベンチを使って換気したりできるのは便利。ゲレンデにはオーバースペックに見えますが、代謝がいいひとにはぜひオススメしたい。やはり高スペックのウエアを着れば細かいストレスが減って、それがパフォーマンスにつながりますし。」
HOUDINI「Power Houdi」¥30800
次に紹介してくれたのは、自然環境に負荷をかけないモノづくりを古くからおこなう「HOUDINI(フーディニ)」の代表品番。伸縮性の高いPolartec® Power Stretch® Pro素材のフリースで、毛布のようなやわらかい着心地と、薄手のダウン並みの保温力が魅力です。
「一度着ると病みつきになりますよ。普段の生活から着心地のいいものを着ていると、パフォーマンスがあがるし、そのままの格好で山に行けたらなお良しですよね。うちのお店でもベストセラーで、コレだけを目掛けて来店される方もいるほど。」
「この生地は摩擦に強いうえ、穴が空いても、塞げばそのままのパフォーマンスを維持したまま何年も着られる。毛玉もできにくいので、見た目も古臭くなりにくい。実際、僕も同じのを10年くらい着続けています。」
NORRØNA「lofoten 30L Pack」¥38500
耐久性が高く、バランスのいいバックカントリースキー&スノーボード用バックパックは、なにより背負ったときのフィット感と安定感がバツグンにいいのだとか。
「一体型の軽量アルミフレームと熱成形による背面パッドを採用しているので、背中に触れる面積が広く、しっかりフィットします。重い荷物を背負っていても面で支えてくれるので、肩が痛くなったりしないんです。」
「スノーボードキャリー、ボードを取り付けたままメイン収納へアクセスできる背面エントリー、ゴーグルポケット、アバランチポケットなど、バックカントリー向きの収納が豊富ななか、とくに特徴的なのがボトムのポケット。アイゼンやシール(スプリットボードで山を登る際に裏に貼る)など、ここに濡れたものをまとめられて便利です。」
KANG「TELESCOPIC 3PP」¥24200
「KANG(カング)」は、2014年にスウェーデンでスタートしたポール専門ブランド。「使い捨てではなく価値のあるものへ」と、ポールに対する意識改革を図る北欧らしいブランドです。ほとんどの部品は地元で生産されたものを採用し、スウェーデン内で設計と開発をおこなうこと、また持続可能な素材を選定することに積極的です。
スノーボードでのバックカントリーに特化した3段階分割式のポールは新作。調整がカンタンな設計なので、伸縮しやすく、ハイクアップからライディングへの移行時に素早い切り替えが可能です。バスケットは一般的なものよりわずかにやわらかいため、深い雪でも硬い表面でも機能するのだとか。
「北欧らしいカラーリングも魅力です。ほとんどのパーツが同色で統一されているので、ほかのウエアやギアとも馴染みやすい。また、機能や重要などは他ブランドに劣らないのに、“いかにもポール”といった感じがしない。そのデザインや雰囲気も、なんとも言えずいいんですよね。」
ACLIMA「WOOLNET CREW NECK」¥14300
最後に紹介してくれた「ACLIMA(アクリマ)」は、高性能なウールウエアに定評のあるノルウェーブランド。軍支給品や、消防士用の燃えにくいウールを開発するなど、命にかかわる現場でも高く評価されています。
このメッシュ構造のニットは、ベースレイヤーのさらに下に着るためのウエア。バックカントリーのときの体温調整に、一役も二役も買ってくれるそうです。
「寒さ対策には、とにかく厚いものを選べばあたたかくなるだろうと考えてしまいがちですが、分厚ければあたたかくなるとは限りません。反面、こういう下着を着るだけで、寒さが一気に解消されたりする。あたたまりすぎる部分はメッシュになっているので、ちゃんと熱を逃してくれる。」
「同じようなメッシュ構造で、化繊のウエアを出しているメーカーもあります。それでももちろん汗を吸収してくれるし速乾性はあるのですが、ザックを背負ったときに肌に触れる冷たさで体が冷え、体力が持っていかれてしまう。ウールならその心配はありませんし、ニオイ問題にも悩まされません。」
Photo/Sousuke Shimizu
(問)フルマークス 原宿店 tel:03-5411-2522 www.fullmarksstore.jp/pc/
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