長風呂は腰痛を改善するどころか逆に悪化させる

推定患者数はおよそ2,800万人。日本人の4人に1人が悩みを抱えているといわれる腰痛。体の不調ランキングでは、男性の第1位、女性の第2位にランクインするほどです。そんな慢性的な腰痛を改善するためには、長風呂するのはかえって腰痛を悪化させる可能性があります。

長風呂で腰痛が改善どころか悪化

じつは、長風呂は慢性的な腰痛の改善にはまったく効果がありません。長風呂で体を温めると血行がよくなって、一時的に腰痛がやわらぐことはあります。しかし、腰痛の根本的な改善にはつながらないのです。

慢性的な腰痛というのは、背骨の骨と骨の間にある椎間板というクッションがずれておこる症状。血行がよくなっても、椎間板のずれが治るわけではないということです。

ましてや、風呂に浸かっている状態というのは、腰が曲がって猫背になった状態。この姿勢によって、椎間板のずれが悪化するケースもあるのです。そういった場合、長風呂は腰痛が改善するどころか悪化してしまいます。

腰痛改善に関する誤解には「腰痛を改善するために腹筋や背筋を鍛える」というものもあります。しかし、腹筋や背筋は腰痛にはまったく関係がありません。筋力がアップしたからといって、椎間板のずれは治らないからです。

慢性的な腰痛の改善には、その人に合った簡単な体操で椎間板のずれを治すことができます。まず、体を後ろに反らすと痛みが楽になるタイプ。壁に向かって一歩離れて立ち、両手を伸ばして壁についてグーッと腰を反らすのです。

もう1つは、体を前かがみにすると痛みが楽になるタイプ。壁から一歩離れたら骨盤を壁につけて手を腰に当て、上半身を前に曲げるのです。いずれも2～3秒キープしたら、元の姿勢に戻ります。10回1セットで1日5セット行うと効果的です。

情報提供元：インナーマッスル