マラセチア菌が原因で夏は体にニキビができる

頭や顔にはカビの一種が生息しています。それがマラセチア菌。マラセチアは菌私たちの皮膚に住み着いている唯一のカビです。暑い季節になると皮脂の量が増えることで、皮脂を好むマラセチア菌も増殖。体にできるニキビは、マラセチア菌が原因のマラセチア毛包炎なのでした。

マラセチア菌が原因となる体ニキビ

顔にできるニキビの原因といえば、アクネ菌が思い浮かぶでしょう。しかし、体にできるニキビはマラセチア菌によって引き起こされていることが多くあります。

マラセチア菌が原因となる体ニキビは、アクネ菌のニキビと比較するとあまりかゆみや痛みを伴いません。マラセチア菌によるニキビは、正式にはマラセチア毛包炎といいます。

とはいえ、マラセチア菌はもともと毛穴に住んでいるカビ。マラセチア毛包炎を予防しようとどんなにがんばって洗っても無菌にはできません。洗い過ぎは皮膚のバリアを破壊し、肌荒れなどのトラブルを招くことにもなります。

マラセチア菌は皮脂と湿気を好む

マラセチア菌は皮脂と湿気を好むので、身体を清潔に保つことがマラセチア毛包炎の予防法。また、カロリーの摂り過ぎや偏った食事は、皮脂の増加につながります。汗をかいたらなるべく早めにシャワーを浴びるのも効果的です。

とくに、オイリー肌で皮脂分泌が多い人は注意が必要です。もしマラセチア毛包炎ができたら、迷わず皮膚科を受診しなければなりません。アクネ菌のニキビと違って、マラセチア毛包炎は自然治癒の可能性が低いからです。

逆に、病院で治療すれば治りやすいのもマラセチア毛包炎の特徴。抗真菌薬を1～2か月塗布すると多くの場合は改善されます。なお、アクネ菌のニキビに効く塗り薬などは、マラセチア毛包炎にはまったく効果がありません。