入浴は意識的にできる湯こうなコンディショニング法の1つ。筋肉疲労の回復には欠かせません。ただし、入浴といってもシャワーを浴びるという意味ではなく、文字どおり浴槽に入るという意味です。筋肉疲労の回復につながる、水の3つの機能について詳しく見ていきましょう。



筋肉疲労の回復には浮力が大きな効能


水に浸かるときには、3つの筋肉疲労の回復効果が期待できます。1つは水圧。水の圧力が体にかかることで、筋肉が血管を圧迫して血流が促されます。


2つめの筋肉疲労の回復効果は浮力です。水中にものを入れると、ものが押しのけた水の重さに等しい浮力が、重力とは逆方向にかかります。標準体型の人が鎖骨まで水に浸かると9割の浮力が働いて、足の裏にかかる体重は1割ほどになるのです。


筋肉疲労の回復という意味では、この浮力がもっとも大きな効能といえます。陸上で重力を受けている限り、筋肉には常に負荷がかかっています。デスクワークで体を動かしていないときでも、首や肩や腰には力が入っているのです。


筋肉疲労の回復につながる水の機能


水の中で浮力が働いて重力から解放されれば、筋肉は収縮することをやめて脱力します。ほぼ完全なリラクゼーション状態に持っていけるというわけです。


3つめの筋肉疲労の回復効果は水温。水の熱伝導率は空気中の20倍です。寒さも温かさも感じやすい状況になります。冷たいプールに入ると体は熱を作り出そうとしますが、逆に体温より高めのお湯に浸かれば筋肉が作り出す熱は少なくて済むわけです。


温泉に湯治に出かけて1週間もすると筋肉疲労や痛みか回復するのは、こうした水の機能が関係しています。このため、筋トレした日の夜はシャワーだけでは済ませず浴槽に浸かることが、筋肉疲労の回復につながるのです。


情報提供元: インナーマッスル
記事名:「 筋肉疲労の回復はシャワーで済ませず浴槽に入る