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そもそも血液型は輸血が失敗する原因を突き止めた結果によるものです。そんな血液型でよく聞くのが「O型はすべての血液型に輸血できる」という話。血液型が違うのに、なぜO型だけはほかの血液型に輸血できるのでしょう? そもそも血液型とは何かを見ていくと、その理由がわかってきます。
そもそも血液型は、1900年にオーストリアの医師であるラントシュタイナーが発見しました。それは輸血で成功するときと失敗するときがあることに、疑問を持ったことがきっかけです。
そこで、さまざまな血液を混ぜ合わせたところ、医学の歴史を変える世紀の大発見が生まれました。なんと違う血液を混ぜると「固まる/固まらない」の組み合わせがあることを見つけたのです。
具体的には、赤血球に付いている抗原が、異なる血液型の抗原と混ざると、抗原・抗体反応で固まることを発見。彼の功績で輸血の失敗が大幅に減少し、いまにつながる4つの血液型に分類されたのです。ラントシュタイナーは1930年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
この血液型は、血液型物質で決まるもの。赤血球にA型物質が付いているとA型、B型物質が付いているとB型、どちらも付いているのがAB型、そしてどちらも付いていないのがO型なのです。
ラントシュタイナーは当初、何もついていない血液型をC型としていましたが、のちに「何もない」を意味するドイツ語「Ohne」から、O型とされるようになりました。数字のゼロという意味ではありません。
このため、O型はすべての血液型の人に輸血が可能ということ。血液型物質が何もないために、抗原・抗体反応で固まらないからです。とはいえ、実際の医療現場では同じ血液型同士でしか輸血は行っていません。
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