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『機動戦士ガンダム』シリーズ屈指の人気キャラ、シャア・アズナブル。大人でクールなカッコいいイメージがあるかもしれませんが、恋愛専門家から見るとシャアの発言の数々はかなりの“ダメ男”なんです。今回は[逆襲のシャア編]!
初代『機動戦士ガンダム』から13年後が舞台の劇場版作品『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』。『機動戦士ガンダム』の7年後を描いた続編『機動戦士Zガンダム』では共闘していたシャアとアムロ・レイが、再び敵同士となって最終決着をつける物語です。
ただ、シリーズ屈指の人気キャラであるシャアは、前述したようにカッコいいイメージが先行していますが、実は恋愛においては超ダメダメ男…。
そこで今回は、中高時代の4軍男子(非モテ)から這い上がった経験をもとに、恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト 兼 恋愛カウンセラーである私・堺屋大地が、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』におけるシャアのダメ恋愛発言を分析していきたいと思います。
■「わかった。私はララァとナナイを忘れる」
シャアに惹かれてアムロたちを裏切った13歳の少女、クェス・パラヤ。クェスはシャアには忘れられないララァ・スンという女がいたこと、そして現在はナナイ・ミゲルと恋人同士であることを聞き、嫉妬心剥き出しでシャアに「大佐のためなら死ねる」と詰め寄っていました。
そんなクェスをたしなめるように言ったのが、この「わかった。私はララァとナナイを忘れる」。クェスはそのシャアの言葉を信じ、嬉々としていましたが、視聴者はこのシャアの言葉が100%ウソだとわかっているのです。
さすがに視聴者も13歳の少女にシャアが本気になるとは思わないでしょう。しかし、自分の思い通りにクェスを操るためとはいえ、こんな中学生ぐらいの少女をたぶらかすために「ララァとナナイを忘れる」とまで言っちゃうのは、なんとも…………。
■「それを私は迷惑に感じて、クェスをマシーンにしたんだな」
アムロとの最終決戦のさなか、アムロとの会話の中でクェスが自分に父親のような役割を求められていたことを知るシャア。「それを私は迷惑に感じて、クェスをマシーンにしたんだな」と、彼女のニュータイプ能力を利用して戦争の道具にしたことをあっさり認めるのでした。
自分に好意をもって言い寄ってくる少女の気持ちを「迷惑」と切り捨て、挙句の果てには自分の都合のいい「マシーンにした」と言ってしまうあたりが、普通にクズですよね。その行為をしたこともクズなんですが、「迷惑」「マシーン」という言葉を選ぶ当たり、女性のことを見下している感も出ちゃってます…。
■「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか」
「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか」
この言葉が全シリーズにおいての、シャア・アズナブルの最後の言葉となりました。この後、シャアとアムロは消息不明となるのですが、3年後が舞台の作品『ガンダムUC』を観ると、このときにシャアが死亡したのはほぼ確定と考えていいでしょう。
ララァ・スンとはシャアが愛した女性で、アムロとはニュータイプ同士で惹かれ合ってもいました。アムロとララァの間にあったものは恋愛感情とは少々違うので、よくある三角関係とはちょっと異なるんですけどね。にしてもアムロは、シャアとララァの関係性をわかっていたつもりだったと思うのですが、まさかシャアがララァに“母親”を求めていたとは思いもよらなかったでしょう。
ちなみに、ララァは確かにアムロの乗るガンダムのビームサーベルにより戦死しましたが、それはシャアとアムロの戦闘中、シャアをかばおうとしたため起こった悲劇的事故。にもかかわらず、「ララァを殺したお前に言えたことか」とアムロを責める器量の小ささよ…。
シャアをマザコンだと断罪するつもりはありませんが、自らのふがいなさが招いた事故を他者(アムロ)に責任転嫁して、13年も経ってからねちねち言うのは、さすがに女々しすぎやしませんか?