■アメリカンコーヒーとは何だったのか?



 



最近はいわゆるシアトル系コーヒーと呼ばれるエスプレッソをベースとしたコーヒーが主流でしたが、私が中高生だった頃はアメリカンコーヒーと呼ばれるコーヒーが流行したことがありました。



 



アメリカンコーヒーとは浅煎りの豆を使ったコーヒーで、それを大きめのマグカップでガブガブ飲むのがアメリカ式であるといわれておりました。決して薄いコーヒーではないのですが、薄めのコーヒーという意味にとられることが多かったです。缶コーヒー的には、薄めのコーヒーという意味でとれば、高価なコーヒー豆を節約できるという裏の事情もあり、多くのメーカーから販売されておりました。そこで今回は、缶入りアメリカンコーヒーを紹介いたします。



 



 



■アメリカへの憧れも



 



(photo)左:アメリカンコーヒー(上島珈琲・1988年)、右:アメリカンコーヒー(ダイドードリンコ・1996年)


 



まずは250gロング缶のアメリカンコーヒーです。特徴としては、どちらもパッケージはアメリカ合衆国の国旗、星条旗をモチーフとしたデザインになっています。



 



1980年代は海外旅行も現在のように安価ではなく、インターネットも無い時代でしたので、コカ・コーラ同様、アメリカンコーヒーも憧れの地の飲み物でした。そういえば、『ラジオはアメリカン』というラジオ番組もありましたし、アメリカのテレビ映画もガンガン地上波で流れていた時代です。



 



 



■今も続くアメリカンコーヒーのブランド



 



(photo)左:アメリカン350コーヒー(ダイドードリンコ・1991年)、右:アメリカンコーヒー(ダイドードリンコ・2004年)


 



缶入りアメリカンコーヒー、現在ではレアな存在ですが、ダイドードリンコからは、2020年春夏物の新製品として350g缶入りアメリカンコーヒーが発売されました。



 



今回紹介するのは350アメリカンサイズ缶の初期の品と、イラストが一番アメリカンな2004年版の缶です。映画『アメリカン・グラフィティ』を彷彿とさせるデザインです。どちらもパッケージデザインのモチーフは星条旗であることは250ロング缶時代と同じですね。



 



 



■大手メーカーからも出ていました



 



(photo)左:ロッキーコーヒー アメリカン(不二家・1989年)、右:ジョージア アメリカンブレンドコーヒー(三国コカ・コーラボトリング・1991年)


 



不二家もかつては缶入りソフトドリンクで自販機展開を行っていました。不二家店頭で自販機を見かけたかたも多いかと思います。ロッキーという商品名がいかにもアメリカですね。



 



コカ・コーラのジョージア缶コーヒーはおなじみの缶コーヒーブランドですが、ジョージアからもアメリカンコーヒーが出ていました。現在のパッケージからすると、書かれている文字が細かくて多いです。

 



 



■ニューヨークに行きたいか!?



 



(photo)ニューヨーク・カフェ(ポッカコーポレーション・1990年)


 



アメリカンコーヒーとは書いていないのですが、アメリカの大都市の地名を冠した缶コーヒーがありました。無糖で薄めの缶コーヒーで、一口一口味わうというよりも、最初に記した通りガブガブ飲むための缶コーヒーでした。

 


情報提供元: citrus
記事名:「 アメリカンコーヒーは浅煎り?薄口?