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■ロボットアクション+学園ドラマの『ゲッターロボ』
地底深くに逃れた恐竜の生き残り「恐竜帝国」は、地上侵攻の足がかりとして、自分たちの天敵である宇宙線「ゲッター線」を利用し、宇宙開発を進める「早乙女研究所」を襲撃する。早乙女研究所が擁する「ゲッターロボ」と、そのパイロットになった3人の若者たちは、恐竜帝国との戦いに身を投じることに。
ゲッターロボとは「流竜馬」、「神隼人」、「巴武蔵」の3人の高校生がそれぞれ「ゲットマシン」(戦闘機)に搭乗し、その3機が合体して生まれる巨大ロボット。合体フォーメーションによって3タイプのロボットに変形するという発明は、後続のシリーズにも、ゲッター最大の特徴として受け継がれていく。
ロボット活劇としての一面だけでなく、学園ドラマとしての色合いが強く出ている『ゲッターロボ』。そのため、全話を通じて竜馬たち3人の高校生らしい等身大な姿と、ゲッターのパイロットとしての超人的な活躍を楽しめる作品となっているのだ。
■戦いの悲惨さを描いた『ゲッターロボG』
恐竜帝国を滅亡させた早乙女研究所だったが、すぐさまゲッター線増幅炉を狙う新たな敵「百鬼帝国」が活動を開始した。竜馬たちは新型の戦闘用ロボット「ゲッターロボG」に搭乗し、百鬼帝国が送り込む刺客との戦いに挑む。
『ゲッターロボ』の直接の続編である『ゲッターロボG』では、巴武蔵に代わる新パイロットとして「車弁慶」が登場。序盤のエピソードでは、弁慶が百鬼帝国との戦いに臨むまでの決心と、竜馬と隼人が弁慶をチームの一員と認めるまでのドラマが描かれた。
前作でもたびたび描かれていた敵側の人物の葛藤と悲劇が、『ゲッターロボG』ではより前面に押し出されるようになり、作品を通してハードなドラマが展開。戦いの過酷さを描いた物語は多くの視聴者の心を揺さぶり、後年のロボットアニメにも影響を与えた。
■温故知新な魅力を持つ『ゲッターロボ號』
『ゲッターロボ號』は前2作から舞台や登場人物が一新され、全く新たな物語となっている。
突如として全世界に突如として宣戦を布告したマッドサイエンティスト「プロフェッサー・ランドウ」。ランドウの世界征服の野望に、日本国際航空宇宙技術公団「NISAR」のメンバーと、ゲッターロボが立ち向かうという物語だ。
ゲッターロボがもともとは戦闘用ではないという設定に着目した『ゲッターロボ號』の第1クールでは、ゲッターロボを戦闘用に転用することへの登場人物たちの迷いや、当初は全く武装がなかったゲッターロボがパワーアップしていく過程が丁寧に描かれている。
中盤からは謎の青年「ナルキス」が登場し、ランドウの陣営に参入。終盤ではナルキスを中心に加熱する敵組織の内部抗争が描かれ、主役であるNISARの面々が霞むほどの存在感を見せていた。