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■感情にまかせ、子どもを叱っていませんか?
「早くしなさい!」
「何回いったらわかるの!?」
「もう! 本当にダメな子ね!」
日々、その時の感情にまかせ、我が子を叱りつけていませんか?
私たち大人も、職場で上司からお叱りを受けたり、取引先から強い口調でクレームを受けたりすると凹みますよね。子どもも同じです。危ないことや、周りの人に迷惑をかけたりした時に叱るのはよしとしても、
……など、成長に従い少しずつ改善していくと思われる子どもの言動に対し、親が常に叱り続けてしまうと、子どもはストレスに感じてしまいます。
■叱りすぎると、子供の脳が「萎縮」する…?
筆者が以前、「子どもの脳」をテーマに取材させていただいた東北大学加齢医学研究所教・瀧 靖之氏の著書『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』によると、
「叱る」ということを、親はもう少し考えたほうがいいかもしれません。
というのは、日常的にストレスを受け続けると、海馬が萎縮することがわかっているからです。ストレスによって分泌されるホルモンが、海馬の神経新生を抑えるためと考えられています。
海馬は記憶を司る、子供に成長にとっては非常に大切な部分です。
口を開けば注意ばかりしているという方は、それがお子さんの恒常的なストレスとなっていないか、よく子供を観察してみてください。
とあります。
■すぐにキレる子にさせないために
子どもを叱るだけでなく、
……などの言動も、子どもにとって大きなストレスになることはいうまでもありません。
これが続くと、どうなるのでしょうか。同書には、
子供にとって大きな心の傷となるような出来事には、特に注意が必要です。
トラウマになるような出来事は、「海馬」だけでなく、「帯状回」(たいじょうかい)という情動を司る領域も萎縮させることがわかっています。
とあります。親や周りの人とのスキンシップや子どもの心に寄り添う言葉かけなどを通して脳に「良い刺激」を与えることで、子供の心身はすこやかに成長していくと考えられています。
必要に応じて子どもを叱ることは、親のつとめであるとは思いますが、
など、子どもがストレスに感じる言動を親が「日常的に」続けることは、子どもの脳の成長に悪影響を及ぼすことは明らか。「帯状回」が萎縮して感情を上手くコントロールすることができなくなってしまうのです。すぐにキレやすい子にさせないためにも、わが子への関わり方をもう一度振り返ってみましょう。