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新生活がスタートする春。夫婦どちらかが転勤することになったことがきっかけで、夫婦生活にトラブルが生じるケースもあります。
父親が転勤族で、小学校から高校を卒業するまで7回の引越しを経験したというKさん。「できれば自分の子どもには悲しい思いはさせたくなかったので、結婚相手には転勤の心配がない仕事に就いている人を選びたいと思っていました」。
結局、Kさんが結婚相手に選んだのは、出版社に勤務するAさんでした。「出版社なら転勤がないと聞いていたので」。結婚後、Kさんはそれまで通り仕事を継続。職場の雰囲気も良く、結婚・出産後も勤務を継続している先輩もいることから、自分も同じ職場で出産・子育てをしたいと考えていました。
結婚して3年が過ぎても夫婦には子どもができませんでした。「自然に任せたほうができるものよ」という先輩のアドバイスもあり、二人は「今は焦らず、夫婦二人の時間を楽しもう」と話し合いました。そんな矢先、思わぬ出来事が起きたのです。
夫であるAさんの出版社に、新たに中国支社ができるとのこと。ついては、Aさんに支社長をお願いしたいという打診があったのでした。「帰国後の出世は約束されていたし、断れる話ではありませんでした。早ければ2~3年で戻れるとのことでしたが、Kにもついてきてほしい」と夫に言われ、悩んだというKさんが出した結論は、「夫の単身赴任」でした。
単身赴任となったAさんは、はじめのうちは毎週のように日本に戻っていたのですが、仕事が忙しくなると帰国の頻度も減ることに。顔を合わせるのは月に1回程度になっていったものの、二人ともそれが当たり前だと思うようになっていきました。
それでも、Aさんが単身赴任するようになって2年後、Kさんの妊娠が判明しました。Kさんは勤めていた会社を辞めて、念願の出産を経験、ワンオペながら専業主婦となって育児に専念することにしたと言います。
夫婦に亀裂が生じたのは、Aさんの単身赴任が5年目に突入した頃。子どもが片言のおしゃべりをするようになったタイミングでした。2ヶ月ぶりに帰国したAさんに、「娘は、たまにしか帰って来ないあなたと同じような年恰好の男性を見ると『パパ』って呼ぶようになって困るのよ」とKさんが報告したところ、Aさんはサッと顔色を変え「本当に別の父親がいるんじゃないのか?」とポツリともらしたのでした。
じつは、その後の夫婦の話し合いにより、KさんとAさんは数年前からお互いに、「自分以外に関係を持っている相手がいるのでは?」とお互いの不倫を疑っていたことがわかったのでした。
ところが、実際に浮気をしていたのは、妻のKさんだったことが発覚。さらに、今は浮気相手の男性とは別れているものの、妊娠した時期と重なるタイミングで付き合っていたため、「正直な話、夫と浮気相手、どちらの子をみごもったのかわからない」という事実まで明らかになったのでした。
妻の話を聞いたAさんは、「自分も寂しい思いをさせたし、妻が子どもを望んでいたこともわかっていたので申し訳ないことをしたと思っている。授かった子どもは、DNA鑑定などせずに、自分の子どもとして育てていきたい」と涙ながらに語ったと言います。
Kさんは任務を終えて無事に帰国、夫婦問もこれで一件落着と思いきや、最近になってKさんが悩み、毎日溜息をついていると聞きました。Kさんいわく、「あの時、魔が差して浮気をしたことを心から後悔しています。それを許してくれた夫にも感謝しかありません。なのに、子どもの成長とともに我が子の顔があの時の浮気相手の男性に似てきたような気がしてならないんです。夫は彼の顔を知らないのが幸いですが……」。