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さまざまな医療行為は、患者が太っていると難易度が上がるということは、全患者に知っておいて欲しい
「太ってるからうまくいかなかった」とは言えないんですよ、こちらとしても
—ケリー (@jpdrkk) 2018年10月13日
太っている患者について、SNSでは医師のこんなツイートが話題になっています。「肉を避けるため手術に時間がかかった」「出産のときに苦労した」という実体験を持っている人もいるようで、中には「肥満加算が必要だ」という厳しい意見も。実際に、太っていることで、医療行為に支障をきたすことがあるのか、産婦人科医の清水なほみ先生にお話をお聞きしました。
全くもってその通りです。痩せていればすんなり済むはずの治療が、脂肪が多いせいで難渋したり、使いたい薬が使えなかったりすることはあります。
例えば、ピルを使いたくても体重が多すぎると血栓のリスクが上がるので使えません。
出産のときにも、太っていることはデメリットになると指摘している清水先生。
肥満の人の方が難産になりやすく、帝王切開が難航したり、血栓のリスクがさらに上がる、などのデメリットがあります。
太っていることで手術が困難になる場合も実際にあるそうで、手術時間が長くなるというのも事実だそう。
子宮体癌は肥満そのものががんのリスク因子になりますが、明らかに進行がんですぐに手術したいのに肥満すぎて手術が行えないため入院して短期間ダイエットしていただいてから手術したケースもあります。
それでもお腹の中にゼリー状の脂肪がどっさりあるので肝心のリンパ節などは全く見えず、最低限必要な子宮と卵巣の摘出までしか行えなかった(十分な手術が行えなかった)ケースもありました。当然、手術時間は伸びます。
また、「肥満管理加算は必要だ」という意見にも同意だという清水先生。太っていることが、それほど医療行為に支障をきたすとは……。重大な病気になる前に、体重管理を日常的にしておきたいですね。