『ESSE online』が『50代、穏やかに過ごすためにやっていること。「大人数の集まり」に深入りしない』なるタイトルの記事を配信していた。

 

現在、50代であるらしい「整理収納コンサルタント」の肩書を持つ瀧本真奈美さんというヒトが、「更年期ともされる50代になって、気分の落ち込みなどが酷くならないために日々意識していること」を、5つ紹介なされている。とりあえず、その「5つ」を以下にまとめてみよう。

 

(1)自分に寄り添い、深呼吸をする
(2)群れすぎない
(3)「あの頃」の音楽を聴く
(4)「特別楽しいこと」を探さない
(5)ペットを育てる

 

さて。私は男性だからなのか、50代になってもとくに更年期障害のようなものを患った記憶もなく(※ “自覚”がなかっただけなのかもしれないが)、著者の瀧本さんが挙げた「5つ」にも、正直すべて “ピンと来ている”わけではない。

 

けれど、これらはあくまで「ご本人が実践していること」を羅列しているだけの体(てい)であって、「こうしなさい!」と啓蒙を促しているわけではないので、それはそれで全然かまわないだろう。

 

ただ、50代にかぎらず……仮にあなたが30代だとしたら「次の40代」、20代だとしたら「30代」を、本当に「穏やかに過ごしたい」と願っているとすれば……瀧本さんが実践なされているこのいくつかのなかには、重要なキーワードが隠されている。そう!(2)の「群れすぎない」と、(4)の「特別楽しいことを探さない」だ。

 

「穏やかな日々」というのは、瀧本さん曰く「特別楽しいことを探さない」──いささか乱暴に、別の表現をしてしまうと、

 

「刺激のない日常」

 

……という言葉に置き換えることができる。したがって、「穏やかな日々を過ごす」にはそれが “良い刺激”であれ “悪い刺激”であれ、とにかく毎日の生活から極力「突発的な要素を排除する」作業を行わねばならない。もし、あなたが何歳であれ、まだそういうフラットな日常を “退屈”と感じてしまうのなら──「刺激的な非日常」に未練を残しているのなら、今日のこのコラムはここで読むのをやめておいてほうがいい。

 

私はすでにアラカンにまで達した人間である。だから、心底から「次の60代」を「穏やかに過ごす」ため、50代にはじめたことがある。

 

まずは、前出のとおり「群れすぎない」ようにするため、交友関係をかなり抜本的に整理した。「人と会う」という行動は、それだけで “新しい刺激”を生む確率が高くなるわけで、会う人数が増えれば増えるほど……当然のこと、その「確率」もより比例的にどんどんと増してくる。真の「穏やかさ」を望むなら「むやみやたらな他人との接点」はとことん排除していくべきなのだ。

 

あと、本格的に料理をはじめた。「料理づくり」には、二つのメリットがある。一つは「穏やかに過ごす」ためにもっとも欠かせない「健康」を守ること。もう一つは、ルーティンを維持するための “起点”として、なによりも適していること。たとえば、夕食をつくりはじめる18時までに仕事を全部終わらせる……みたいな感じか?

 

もう一度繰り返す。もし、あなたの心のなかに「非日常」を求める滾(たぎ)りがまだ燻(くすぶ)っているならば……少なくとも瀧本さんや私の真似はしないほうがいい。しかし、もはやどんな「刺激」だって得られる大富豪なのに「トレーニング→試合→睡眠」……という判を押したかのごとくなライフサイクルに満足をおぼえる、大谷翔平選手のような “幸福感”に憧れる若い世代も……(このたった数ヶ月で)じつはけっこう多くなってきているのではなかろうか。

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情報提供元: citrus
記事名:「 「次の10年」を穏やかに過ごすため「今から準備しておいたほうがいいこと」とは?