「2000円札」と聞いても、今の若い世代にはピンとこない人も多くなっているかもしれません。なかなか見かけることもなくなり、すでに希少性が高まっているともいえる2000円札が、2026年10月10日に終了したオークション・第130回入札誌「銀座」にて、10万5000円、手数料込みで12万2325円で落札されました。

一体なぜ高額落札となったのでしょうか? 高額落札となったポイントは、「ゾロ目」「1桁」「鑑定付き」の3点にあります。

ゾロ目の7と8は高くなる傾向あり

今回落札された2000円札は、2000年から発行されたものであり、現在は製造が終了しています。沖縄県内など一部では流通しているものの、なかなか目にする機会はないでしょう。

この2000円札で注目してほしいのは「記番号(紙幣に記載されたアルファベットと数字)」です。落札品には「N888888T」とあります。初期に発行されたものはアルファベットが「1桁」であり、2桁(例:AB)のものよりも価値が高くなります。

そして、最大の注目点は「ゾロ目」であること。特に7や8のゾロ目は収集家の間でも人気があるため高値になりやすい傾向があります。今回の落札品も8のゾロ目です。アルファベットが1桁かつ8のゾロ目であったことが、価値を大きく押し上げたと想定されます。

加えて、コインや紙幣の鑑定機関として世界的に評価の高いアメリカのPCGS(Professional Coin Grading Service)から、「66PPQ」の鑑定がついていることも、価値を高めた要因の1つといってよいでしょう。

近ごろ、オークションでは鑑定済みのコインが出品されるケースが多くなってきましたが、今後は紙幣でも鑑定に出すことが当たり前になってくるかもしれません。紙幣もコイン同様、PCGSの場合70段階で評価され、65~70がいわゆる完全未使用レベルに相当します。PPQはプレミアムな紙質の基準もクリアしていることを示します(65以上はPPQの基準もクリアする必要があります)。

66PPQという評価は、おそらく発行当初に未使用の状態で発見され、そのまま大切に保管されていたからこそついた評価だと思われます。コインも紙幣も、できるだけ市場に出回らないうちに鑑定に出すことが高値がつくポイントとなります。

新紙幣でゾロ目などプレミアムがつく紙幣は鑑定に出してみては

「鑑定に出せるような紙幣など持っていない」という人もいるかもしれません。確かに、普段使用している紙幣を鑑定に出しても、よい結果は期待できないでしょう。鑑定料金もかかります。

そこで注目してほしいのが、新紙幣です。今後も新紙幣の中には、ゾロ目のものが発行されるでしょう。また、ゾロ目のほかにも、「123456」と数字が連続する「階段」と呼ばれるものも高値になりえます。

ATMや銀行の両替などで新札をおろす機会があったら、ぜひ記番号もチェックしてみてください。折れ曲がったり使用感が出たりするとどうしても価値が下がってしまうため、珍しい紙幣を発見したらすぐに紙幣アルバムなどで保管し、鑑定代行を行うコイン商に鑑定に出したい旨を相談してみるとよいでしょう。

<参考>
第130回入札誌「銀座」 Lot番号:620 守礼門2000円札 1桁 N888888T PCGS(66PPQ)

伊藤 亮太プロフィール

慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。
情報提供元: All About
記事名:「 あまり見かけなくなった「2000円札」が12万円に大化け!引き出したら確認したい“レア紙幣”の特徴とは 」