炊飯器は、使用年数が長くても、特に不具合がなければなかなか買い替えないという人が多いのではないでしょうか。しかし「最近、ごはんがおいしく炊けなくなった」「以前より炊き上がりにムラがある」と小さな変化を感じるようになったら、炊飯器の寿命が近づいているかもしれません。そもそも炊飯器は、何年くらい使えるものなのでしょうか。本記事で詳しく解説します。

A. 使い方によって異なりますが、7~8年が目安です

タイガー魔法瓶が2024年に実施した調査によると、現在使用している炊飯器が購入から7年以上経過している人は41%。炊飯器を買い替えるのに適切な年数として、57%の人が「7~10年」と回答しています。

また、パナソニックが2026年に実施した調査では、現在使用している炊飯器が7年以上という人が28%、経済産業省の2020年度の調査によると、炊飯器の平均使用年数は7.7年でした。以上のことから、炊飯器の寿命は7~8年程度と考えればいいでしょう。

もう1つの指針としては、メーカーが定める「補修用性能部品の保有期間」があります。これは、製品の機能を維持するために必要な部品をメーカーが保管しておく期間のことです。炊飯器の場合、多くのメーカーが製造終了後6年間としています。そのため、長年使っている炊飯器が故障すると、部品がなくて修理できない可能性も。製造終了から6年を過ぎて不具合が生じた場合は、買い替えも検討を。

ネット上では、炊飯器の寿命を「3年程度」とする説や、内釜のフッ素コーティングのはがれ、変形を寿命の目安とする説など、さまざまな情報が見られます。しかし、中にはフッ素コーティングがはがれても炊飯性能に影響しなかったり、内釜だけを交換できるケースも多くあります。また、上位モデルの中には、内釜のコーティングはがれに対して、3年や5年など比較的長い保証を設けているものも。保証の対象になるか、確認してみるとよいでしょう。

炊飯器の寿命のサインは?

炊飯器の買い替えを検討するサインの1つが、炊き上がりの変化です。以前と同じように炊いているのに、ごはんに芯が残る、炊きムラが出る、釜の底が焦げやすくなるといった場合は、温度センサーや加熱機構などに不具合が生じている可能性があります。また、保温したごはんが以前より早く乾燥したり、変色したり、ニオイが気になったりする場合も注意が必要です。

ただし、こうした症状は、水加減やお米の銘柄・状態の違い、お手入れ不足などでも起こります。まずは内釜の底や温度センサー、内ぶたのパッキンなどを確認してください。適切にお手入れしても改善しない場合は、修理や買い替えを検討するのがおすすめです。

炊飯器が壊れやすくなる使い方

炊飯器を長く使うために気をつけたいのが、日々の使い方です。内釜でお米を洗ったあと、底が濡れたまま本体にセットすると、センサー周辺に水分が入り込み、故障につながることがあります。また、内釜が変形したまま炊飯すると、うまく加熱できず、炊飯性能が落ちるだけでなく、本体の不具合につながるおそれも。変形に気づいたら使用を控え、メーカーに確認しましょう。

そのほか、米粒や汚れの放置は、センサーが正しく検知できない、ふたが閉まらない、炊飯中に止まる、サビが発生するといった、さまざまな不具合の原因にもなります。

日々のお手入れを忘れずに、大切に長く使おう

炊飯器は「補修用性能部品の保有期間」を過ぎたからといって、慌ててすぐに買い替える必要はありません。ただし、長く使うほど部品が劣化し、突然故障する可能性は高まっていきます。毎日使う家電だからこそ、炊き上がりの変化や故障のサインを見逃さず、日頃から適切なお手入れを心掛けることが大切です。

田中 真紀子プロフィール

白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やweb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。
情報提供元: All About
記事名:「 Q. 「炊飯器」の寿命は何年? 買い替えを検討するべき“サイン”とは? 【家電の専門家が解説】 」