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ベトナムは、南シナ海に沿って縦長に伸びている国。 日本との時差は2時間 で、 北部と南部でかなり気候が違っています。
内覧や戦争が繰り返されてきた歴史があり、19世紀から戦争終結となる1974年までフランスなどの諸外国からの侵攻を受けていました。そのため、戦後当時は最貧国の1つでしたが、市場経済の導入やASEANの加入により発展。現在では、政治や文化の中心となる首都ハノイや、南部の商業都市ホーチミンに加え、中部にあるリゾート地のダナンを中心に、旅行先として世界中から人気を集めています。
ベトナムは 東南アジアの国の中では治安が良い方 だと言われています。しかし、 外国人に対するひったくりや置き引き、ぼったくりなどの詐欺被害といった軽犯罪は依然として多い傾向 です。
旅行時には、高価な時計やアクセサリーの装着は避け、乗り物内での居眠りなどの無防備になってしまう行動は控えましょう。また、財布やクレジットカードなどを人前で簡単に見せないようにするのも重要なポイントです。殺人などの凶悪犯罪に遭う危険性は低めですが、夜の一人歩きも極力避けてください。
2023年9月時点の日本外務省の情報では、ベトナム全域で感染危険情報は発表されていません。 ワクチン接種の有無や回数は入国の条件に規定されておらず、入国時にPCR検査の陰性証明書の提出も不要 です。入国日から10日以内は自己健康観察を行う必要がありますが、隔離はされないのですぐに自由行動できます。
ただし入国前の準備として、 新型コロナウィルス治療でUSD1万以上を補償する旅行保険への加入が義務付けられています 。15日以上の滞在の場合はビザの取得も必要です。
状況次第で更新されることが考えられるため、渡航前には外務省から最新の情報をチェックしておきましょう。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_015.html#ad-image-0
ベトナムで使われている公用語はベトナム語です。第二言語は英語となっていますが、一般的な日本人と変わらないレベルだと思いましょう。そのため、 現地の人とやり取りをする際にはベトナム語が欠かせません。
ハノイやホーチミン、ダナンなどの観光地では、レストランやカフェなどで英語や日本語に対応できるお店もあります。空港やホテル、主要な観光スポットでも英語が通じる可能性が高めです。しかし、旅行時には予想していなかったトラブルに見舞われることもあります。 通訳機のポケトークに頼るのも一手ですが、自分でもある程度ベトナム語を話せた方が安心 でしょう。
ホテルのフロントでまず伝えるのが、挨拶と自分が予約している宿泊客であること。 「Tôi là ◯◯, đặt phòng ở đây.(トイ・ラー・◯◯、ダッ・フォン・オー・ダイ)」 は、〇〇に自分の名前を入れて使います。日本と同じく名字→名前の順で伝えましょう。
ホテルで荷物を預けたい場合に使うのが、 「Làm ơn, giu gửi hành lý cua tôi?(ラム・オン、ユー・ヤム・ハンリー・クワ・トイ?)」 です。ホテルのランクに関わらず、預ける荷物に鍵をかけてから渡しましょう。
ベトナムではタクシーのぼったくりが多発しており、路上タクシーを拾うのはリスクになります。 「Vui lòng gọi hộ tôi một chiếc tắc xi.(ヴーイ・ロン・ゴイ・ホ・モッ・チエック・タック・スィ―)」 で、ホテルの受付やレストランの店員などにタクシーを呼んでもらう方が安心です。
ホテルに限らず場所を尋ねる 「〇〇 ở đâu?(〇〇・オー・ダウ?)」 は、必須級のフレーズです。トイレの場所を聞きたいなら、 「Toilet ở đâu?(トイレッ・オー・ダウ?)」 のように「〇〇」に行きたい場所のベトナム語を当てはめます。
ベトナムのレストランでは、テーブルにメニューが置いてあるのが一般的です。そうでなかった場合は、 「Cho tôi xem thực đơn(チョー・トイ・セム・トゥック・ドン)」 と伝えて、メニューを持ってきてもらいましょう。
「Cho tôi cái này.(チョー・トイ・カイ・ナイ)」 は、何かほしい時に使う必須フレーズ。少し遠い場所にあるものには、「あれをください」と伝える 「Cho tới cái kia.(チョー・トイ・カイ・キア)」 を使いましょう。
注文した料理がなかなか来ない時には、 「Món tôi gọi chưa đến(モン・トイ・ゴイ・チュア・デン)」 と伝えてみてください。ベトナムのレストランでは、オーダーを忘れられてしまうことも考えられるので、積極的に聞いてみましょう。
自分が注文していない料理が届けられることもあるでしょう。 「Tôi không gọi món này(トイ・コン・ゴイ・モン・ナイ)」 と、自分がオーダーしていないことを指摘して対処してください。
ベトナムのレストランでは、テーブルでのお会計が一般的です。 「Tính tiền(ティン・ティエン)」 と伝えて伝票を持ってきてもらい、お会計を済ませましょう。
「Cái này bao nhiêu tiền?(カイ・ナイ・バオ・ニュー・ティエン?)」 は、露天で買い物する時には必須のフレーズです。観光スポットの入場料金を尋ねたい時にも使えます。
観光客だとわかると、高く価格設定をしてくる露天もあります。 「Mắc quá!(マック・ワー)」 で高すぎると伝え、 「Bớt đi.(ボッ・ディー)」 と続けて「安くしてください」と値段交渉を楽しみながら買い物しましょう。
都市部や観光スポットではクレジットカードが使える場合があります。レストランの入店前などで 「Tôi co the dung the tin dung duoc không?(トイ・コー・テー・ズーン・テー・ティン ズン・ドゥオック・コーン?)」 と聞いてみてください。
タクシーや露天といった場所では、わからないと思っておつりを誤魔化してくることも十分にあります。確認して足りなければ、 「Anh thôi chưa đủ.(アン・トイ・チュア・ドゥー)」 と伝えて請求しましょう。
「Cứu tôi với!(クー・トイ・ヴォイ!)」 は、緊急時に発する言葉です。強盗に遭った場合には 「Cướp!(カップ!)」 と叫んだ方が周囲に伝わるので、どちらも覚えておくと良いでしょう。
緊急時には自分で連絡できない場合もあります。現地の方に警察を呼んでもらうには 「Hãy gọi cảnh sát giúp tôi.(ハイ・ゴイ・カイン・サット・ズップトイ)」 、救急車は 「Hãy gọi xe cấp cứu.(ハイ・ゴイ・セー・カップ・クー)」 です。
旅行中には、パスポートの紛失や現地の方とのトラブルに見舞われることも考えられます。 「Tôi muốn liên lạc với Đại sứ quán Nhật Bản.(トイ・ムオン・リエン・ラク・ヴォイ ダイ・ス・クアン・ニャッ・バン)」 で、何かあった時には日本人大使館に助けを求めましょう。
まったくベトナム語について知識がない方に最初の読み物としておすすめしたいのが、「ベトナム語のしくみ(新版)」です。146ページとテキストとしては薄いですが、 ベトナム語の全体的なしくみや発音の仕方の説明がわかりやすく説明されており、本格的に勉強する前の導入に適しています。 インターネット経由で収録音声をダウンロードできるのも嬉しいですね。
全体的な視点からベトナム語を理解できる構成になっているため、勉強したことがある方や挫折してしまった方にもピッタリの一冊です。
旅行のためにベトナム語を勉強するなら、会話重視の本が適しています。中でもおすすめなのが、耳から覚えるタイプの「キクタン ベトナム語【入門編】」です。 旅行やビジネスでよく使う単語とフレーズが厳選されており、リズムに合わせて発音するチャンツという、英語学習でも有効とされている方法で楽しく学べます。
音声はベトナム語→日本語の順に収録されているため、テキストがなくても学習が可能です。スマホや音楽プレーヤーに音声データを入れて、通勤・通学のスキマ時間で勉強できるのも効率的です。
「旅の指差し会話帳11 ベトナム」は、勉強せずにベトナム語でコミュニケーションを取りたい方向けの本。その名の通り、自分の言いたいことを本に記載されている言葉を指で指し示してコミュニケーションを図ります。
音声教材がなく勉強には不向きと思われがちですが、 本の後半にある単語帳が旅行の際に持ち込みたいほど、かなり優秀 です。日本語とベトナム語の両方から検索できるのも嬉しいポイント。指差しによるコミュニケーションは、記載されているページを探すのに手間がかかりますが、旅行中の辞書代わりやど忘れした時の保険として活躍してくれます。
「Drops」は、ゲーム感覚でベトナム語が学べるアプリ。 可愛いイラストを交えながらタップとスワイプでクイズをこなしていくことで楽しく勉強できます。 学習項目に文法は含まれていませんが、単語やフレーズに特化しているので語彙力のアップが見込めるでしょう。
ただし、 無料版では10時間ごとに5分までしか利用できない 点に注意です。ネックと感じる方もいるかもしれませんが、短時間でしっかりと集中して取り組めるので続けやすくなっています。勉強のためにまとまった時間が当てられない方にピッタリのアプリです。
より実践に近いベトナム語を覚えたい方におすすめなのが、「Hello Talk」です。世界で3,000万人以上のユーザー数を誇る言語学習アプリで、無料でほとんどの機能が利用できます。
ネイティブスピーカーとチャットやタイムライン機能を通して交流できる のが特徴で、単語や文章を覚える以上に実用的な応用力を磨けるのが強み。他のユーザーの文章を訂正できる機能により、アプリを利用するベトナム人に訂正してもらったことをきっかけに交流すれば、よりリアルなベトナム語を学べるでしょう。
ベトナム語は、外国人が正しく発音するのが難しい言語の1つと言われています。発音レベルの向上におすすめなのが、「namoベトナム語」です。 自分の発音を録音する機能があるため、アプリの読み上げの後に自分の発音を再生して比較できます。 アプリから発せられるネイティブスピーカーによる音声とどう違うかがわかって復習に役立てられるので、しっかりと発音レベルを引き上げられるでしょう。
ただし、文法が学べない点と無料版では単語数が少なめなのがネック。より本格的に会話力を磨きたい方は、有料版の利用を検討してみてください。
残念ながら、ベトナムでは観光客を狙ったスリやひったくりなどの軽犯罪が多い傾向です。近年、 特に狙われがちなのがスマホやカバン で、バイクに乗った二人組が近づいてきて、使用中のスマホを奪ってそのまま逃走という事件が多発しています。
対策として挙げられるのは、 スマホや財布などの貴重品はポケットに入れない ことと、 自分のお腹や胸に抱えるようにカバンを持つ ことです。道路に面したところでスマホを取り出さないのもポイント。ボディバッグなどの体に密着するカバンを使ったり、ファスナーの持ち手を南京錠などでカバン本体と固定させたりと、自分でも簡単に開けし目ができないようにしておくと良いでしょう。
ベトナムではタクシーが非常に便利な移動手段であるため、旅行中に利用する機会が多数あるかと思います。しかし、 中にはぼったくりを行うタクシーもある点に注意が必要 です。メーターに改造を施したり、メーターを使わず言い値で交渉してきたりと方法も様々。一見するだけでは普通のタクシーと見分けがほとんどつかないので、路上のタクシーや向こうから声をかけてくるタクシーは利用しない方がベターです。
タクシーを利用する際には、 空港の係員やホテルの受付、レストランの店員に呼んでもらってぼったくり対策 を行いましょう。また、世界各国で使われる配車アプリである「Glab」を使うのもおすすめです。
ベトナムにはセオムというバイクタクシーのドライバーが大勢います。その中には 日本語で話しかけてきたり、日本語で書かれたノートを見せてきたりする人もいますが、これらのドライバーは絶対に無視 してください。かなりの確率で、乗車後に身の上話を聞かされて高額な費用やチップを支払わされます。中にはマフィアが運営するお店に連れて行かれて、高額なお土産を買わされたという恐ろしい話もあります。
自分が被害者にならないよう、 信頼できないドライバーからの勧誘には一貫して無視を決め込む のが正解です。
ベトナムに限らず、海外旅行には海外旅行保険に必ず加入しましょう。 クレジットカードに付帯されているから安心と考えている方も、事前に適用条件や補償内容を確認して使えるかどうかを確認してください。
海外旅行保険は、旅先でのケガや病気、アクシデント、携行品の紛失や交通機関のトラブルに対して主に補償するもので、手厚いのは保険会社のものです。ただし、携行品の適用範囲や付帯されるサービスは保険会社やプランごとに違いがあるため、自分の希望や予算に合わせて適したものを選びましょう。
ベトナムでは、都市部や空港、ホテル、ショッピングモールなどの施設でフリーWi-Fiが利用できます。 しかし、それ以外の場所では飛んでいないことがほとんど。そこでおすすめなのが、 ポケット型Wi-Fi です。
最初にWi-Fiの設定をしておけば、使いたい時に電源を入れるだけで手軽に使えます。タクシーでの移動中にSNSへの投稿や、地図を見ながらの移動など、日本にいる時と同様にスマホが使えてとても便利です。1台で同行者全員のスマホがインターネットに繋げられるので、コスパ面にも優れています。
ベトナムには英語が通じる場所もありますが、現地の人とのやり取りでメインとなるのはベトナム語です。急な体調不良やトラブルに遭った際にも、ベトナム語がある程度話せた方がスムーズに対処できます。
ぜひこの記事を参考にベトナム語を覚え、しっかりと準備してから旅行に臨みましょう。
出典・参考
余暇プランナー
1987年生まれの和歌山県在住のフリーライター、C.Wakisakaと申します。季節の風景・歴史・スイーツが好きで、カメラを持ってよくおでかけしています。関西を中心に一人旅や家族で日帰り旅行をするのが大抵ですが、時には夜行バスを使っての東京への弾丸日帰り旅行も。海外旅行はマカオ・パリ・南ドイツ周遊の経験があり、特にドラクエの雰囲気やメルヘンらしさを感じられるドイツを愛しています。「行ってみたい!」と思える情報を発信できればと思っています。
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